「4日に行われる代表選で、約120人で最大勢力の小沢グループが主導権を握っているが、約50人の鳩山グループの票も大きい。ところが、鳩山首相が早々と政界引退を表明したことで、グループの空中分解は決定的。だから、この時期に政界引退を表明することは常識的に考えられない。さすが、“宇宙人”と呼ばれるだけのことはある」(政治部記者)
これまでの首相経験者で、首相辞任と同時に政界引退を表明したケースは皆無。それどころか、「なんとかして議員バッジにしがみつこうと必死な人ばかりだった」(同)というから、ある意味、鳩山首相の潔さはすがすがしいが、「首相を退陣した場合の政界引退はかねてより公約していた」(同)というから、自らの“人生設計”に沿った生き方をしっかり貫いているようだが、鳩山首相にはすでに思い描いている“第2の人生”があるというのだ。
「今年2月、都内で開かれた食料自給率について考える『こども食料セッション』に参加した時のこと、小学生から農業ブームについて聞かれた鳩山首相は『この世界から足を洗ったら農業をやりたい』と目を輝かせながら引退後の夢を明かしていた。ただし、その時は、『すぐに(政界から)足を洗うということではない』とあわてて付け足していた」(民主党関係者)
どこで農業に従事するかだが、豪邸を構える東京ではなく、選挙区のある北海道だという。
「以前から、選挙区の有権者には『将来は、こちらに帰って農業をやりたい』と明かしていた。当然、幸夫人も一緒についていくことになる」(同)
早くも“第2の人生”を決めている鳩山首相にとって、次の衆院総選挙は待ち遠しいようだ。