人気を集めたのは安田記念まで順調に力をつけたコスモセンサー、ガルボ、次いで3歳馬のファイナルフォーム。新興勢力より古馬優勢。斤量で恵まれるとはいえ、3歳馬が買いか否かの見極めが肝心なのがこの時期の競馬であるが、牝馬のジェンティルドンナがダービーよりも速い時計でオークスを勝っていただけに、3歳牡馬は弱い印象を抱いていた人も多かったのかもしれない。
レースはコスモセンサーがハイペースの逃げ、最後の直線まで先頭をキープするが、外からNHKマイル3着馬のクラレントが絶好の手応え。岩田騎手特有のダイナミックなフォームに導かれ、残り100mで先頭に。同じ3歳馬のファイナルフォーム、ヒットジャポットの猛追に耐え、見事にレースを制した。
終わってみれば3歳馬のワンツー。4着のダローネガも3歳馬。コスモセンサー、マイルG1を2戦連続4着ダノンヨーヨー、東京でこそのスマイルジャックとガルボをまとめて撃破した3歳馬たちの好走は大きい。ガルボはあくまで目標は次というスタンスだろうが、安田記念3〜5着馬とは十分にやり合える力を持っていると見てもいいだろう。
そして、3歳マイル王のカレンブラックヒル。カレンブラックヒルも毎日王冠でマイルの猛者を下していることから、マイルチャンピオンシップは3歳馬が上位を独占するという結果もあるかもしれない。今年は古馬vs3歳という目線でマイルチャンピオンシップを楽しんでみようと思う。
〈プロフィール〉近藤雄亮:キャリア3年目の若手放送作家。売れっ子作家ではないため安定した生活をするには競馬の成績がカギ。今年度のおこづかい馬券の成績は現時点で回収率147%、プラス収支をキープ。Twitterのアカウントは「@minoru1202」。