一方、裏のTBS「MOZU Season2〜幻の翼〜」(西島秀俊主演/木曜日午後9時〜)第2話は5.6%まで落ち込み、初回の8.4%より、2.8ポイントも下げてしまった。
今年放送された民放の連続ドラマで、最も全話平均視聴率が高かったのは、7月期の木村拓哉主演「HERO」(フジテレビ)で21.3%。「ドクターX」がこの数字を超えて、2年ぶりのトップを達成できるかどうか注目が集まる。
その意味で、正念場を迎えそうなのが来週30日放送の第4話だ。というのは、同日、日本シリーズ(阪神対ソフトバンク)第5戦の放送(TBS)と重なるからだ。放送枠は午後9時終了となっているが、試合開始は6時半で、よほど短時間で終わらないかぎりは放送延長となる公算が高い。
実は昨年の「ドクターX」第2シリーズは全9話中、第3話のみ20%の大台を割り、18.4%に終っている。その理由は、裏で放送された日本シリーズ(巨人対楽天)第5戦(日本テレビ)が23.6%の高視聴率を獲って、「ドクターX」の足を引っ張ったからだ。
今年は巨人抜きの日本シリーズとなり、視聴率が低迷することも予想される。しかし、ここ数年のデータでは、巨人抜きでも、闘いがきっ抗すれば、シリーズ終盤には、高視聴率となっているのだ。
現実に、11年(中日対ソフトバンク)の第7戦(TBS)では18.9%を記録。10年(中日対ロッテ)の第7戦(フジテレビ)では、20.6%と大台超えを果たした例もある。
巨人抜きの日本シリーズといっても、「MOZU」より“強敵”であることは確か。テレ朝としては、シリーズが盛り上がらない形で第5戦を迎えるか、どちらかの4連勝で終わってくれるか、あるいは2時間半以内で短時間決着してくれるのを願うばかりだろう。
(坂本太郎)