B組には韓国、台湾、オランダ、オーストラリアが出場。4チームの実力がきっ抗していただけに、どこが勝ち上がってもおかしくないグループだった。
それでも、一歩実力が抜けていたと思われた韓国が、初戦で野球後進国のオランダに敗北。その後、オーストラリア、台湾に勝利したものの、台湾、オーストラリア、韓国が2勝1敗で並んだ。同率の場合、直接対決の勝敗で雌雄が決せられるが、3チームともに1勝1敗のイーブン。そのため、大会規定により、TQB(得失点率)により、順位が決められることになり、台湾が+0.24で1位、オランダが±0で2位、韓国が-0.24で3位となり、韓国が脱落した。
韓国は李承ヨプ(イ・スンヨプ=元オリックス)、李大浩(イ・デホ=オリックス)、金泰均(キム・テギュン=元ロッテ)と日本での経験も豊富なベテランスラッガーを揃えたが、メジャーリーガーの出場がなく、代表を辞退する選手も多く、十分な代表での練習ができなかった点などが響いたようだ。兵役免除というニンジンもなかったことで、モチベーションも上がらなかったもよう。
1次ラウンドA組(福岡ヤフオクドームで開催)に属する日本はキューバとともに、すでに2次ラウンド進出を決めている。3月6日に行われる日本対キューバ戦で、グループ1位を決めることになるが、ハッキリいって、その勝敗にはさしたる意味はない。東京ドームで開催される2次ラウンドの初戦の対戦相手は、1位となればオランダ、2位になれば台湾となる。
ブラジル、中国との実力差が明らかだった1次ラウンドと違い、2次ラウンドではし烈な闘いが待ち受けている。ただ、日本にとっては、過去2回のWBCで4勝4敗と苦手にしている韓国が消えたことで、日本に追い風が吹いたともいえよう。
(落合一郎)