9日の有明大会で“暴走王”小川と組み、三冠ヘビー級王者・高山善廣&ボブ・サップと激突するバーネット。この日は、ロスアンゼルスから来日。
コンディションを整え「少しだけ体重は軽くなったけど、ボブ・サップをスープレックスで投げるだけのパワーはある」と腕をぶした。来日前には、視察に訪れた猪木から闘魂を注入され「前に言われたこともあれば、新しく言われたこともある。どういう意味でいったのか、復習しているところ。イノキサンのためにも、アドバイスされたものをすべて発揮していきたい」と暴走王との初合体の準備にぬかりはない。
だが、バーネットにとって小川は、これまでIGFエースの座を争ってきたライバル。昨年の2月の対戦では、一度勝利しながら無効試合になっている。
それだけに「オガワサンとの信頼関係が足りなくて、タッグとしては機能しないかもしれない。一緒に戦ってくれることを願っているけど、万が一、オガワサンに不満があったら、試合中に戦うかもしれない。(高山&サップと)3人で、1対3で戦うことになるかもしれない」と一抹の不安がつきまとう。
試合中に危険な火種が“暴発”する可能性も出てきたメーンの豪華タッグマッチ。ただ、そうなれば総帥の猪木が事態の沈静化に務めることは間違いない。猪木は本紙のインタビューに「いざとなったらオレも黙っちゃいねぇよ」「みんなが(レフェリーを)やれというなら出っ張るしかないだろう」などと、緊急出動も辞さない構えを見せている。
「オガワサンとはいずれタイトルマッチで対戦しないと。それも時間の問題だね。そのためにもこの試合ではケガをさせたくない」とあくまで暴走王との対戦にこだわるバーネット。暴走王との初めての共闘を前に危険な香りがプンプン漂ってきた。
◎ヒョードル再戦に意欲
バーネットは一部報道にあった禁止薬物使用疑惑についても言及した。本来であれば、1日に行われる予定だった米国の総合格闘技イベント「アフリクション」でエメリヤーエンコ・ヒョードルと対戦する予定だったが、試合前の検査でステロイドの陽性反応を示したことで試合は流れ、大会自体も中止になってしまった。
バーネットは「コミッションとの解決に向けた話し合いをしている最中。(大会中止は)普通でいったらあり得ないこと。他の選手を探してくるだろうしね。私以外のちゃんとした理由があるはず」と見解を示した。
今後については「アフリクションは年に1回しか試合がなかったしもの足りなかった。私は日本のファンのために戦いたいですし、いつでも日本で戦いたいと思っている」と語り、ヒョードルとの再戦については「私はどこで戦っても構わない」と意欲をみせていた。