伊集院はこの番組が有名になる前から、番組に注目しており、特に蛭子の度を越えたワガママぶりを楽しんでいた。
ただ、約2年半ぶりの復活となった今回には不満を持ったようだ。伊集院は「この番組は海のものとも山のものともつかない立ち位置」であり、蛭子も「お金のためには断れないが歩くのはきつい」といった本音がむき出しであり、「もともと『まぐれ当たり』で、蛭子さんがこんなモンスターだと気づかないまま始まった」と魅力を語った。
だが、今回は蛭子が年齢を重ね老人となったため、これまでの3泊4日の日程が1泊2日に短縮され、途中1万円までタクシーを使えるルールも追加された。
この番組では、太川と蛭子の絶妙な掛け合いが見ものであったが、「(太川に対し)かつては言い返したり、ふてぶてしい顔をしていたのに、蛭子さんが引き下がっちゃう」ゆえに、「太川さんが怖いってなっちゃう」と黄金のバランス比が崩れてしまったと苦言を呈した。
また、番組の知名度が上昇したため、「全国のバス会社がすげえ協力的」になっていると指摘。良くも悪くも初期の「隣の県のバス路線なんか知らねぇよ」といったノリがなくなり、テレビ東京の立ち位置も上昇し、「はぁテレ東? 知らねぇよ」といった態度もなくなり、「奇跡だったんだな」と当時を振り返った。
さらに、伊集院はテレビ番組の宿命として、「予算が増えたり、時間が良くなると、出てくれる人が豪華になるが、その分タレントのコントロールが効かなくなる」とし、良い意味で緩さのあった「バス旅」が、番組のフォーマットとして固まりつつあることに不満を持ったようだ。
これを受け、ネット上では「確かに深夜番組もゴールデンに昇格するとつまらなくなるもんな」「伊集院の求める『昔の蛭子さん』っていうのはすごいわかる」と共感の声が聞かれた。この日の放送で、伊集院はポスト蛭子として、バイきんぐ・西村瑞樹や見栄晴の名前を挙げていた。やはり、番組自体に思い入れはあるようだ。