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絶対にいらない!? ドラえもんの秘密道具

 国民的人気漫画である『ドラえもん』。ドラえもんの最大の魅力といえば、やっぱり四次元ポケットから出してくれる秘密道具の数々だと思います。

 「もしもボックス」や「あらかじめ日記」、「フエール銀行」に「どこでもドア」…、誰でも一度はそんな素敵な秘密道具を欲しいなぁ〜と空想したことがあるはず。
 ですが、『ドラえもん』をよーく読んでみると、そんな素敵な秘密道具に混じって「こんな道具、何に使うの?」「こんな道具、絶対に欲しくない!」と思ってしまうような秘密道具も実はたくさんあります。
 今回はそんな「いらない」「欲しくない」と筆者が思ったドラえもんの秘密道具の数々をいくつかご紹介したいと思います。

 「くろうみそ」
 単行本第8巻で登場した秘密道具。「苦労は買ってでもしろ」なんて言葉もございますが、この味噌を口にすると、何をするにも物凄い苦労をすることになる…という、そんな秘密道具であります。
 これをちょっとなめただけで、のび太は、おやつを食べたいだけなのに大変な苦労を味わうことになります。
 この道具の唯一の長所(?)と言えるのは、この味噌が非常に美味であるというところでしょうか。でも、どんなに美味しかろうとこんな味噌、絶対に口にしたくはありません!

 「ムシスカン」
 くろうみそと同じく単行本第8巻に登場した「ムシスカン」という道具も相当欲しくありません。
 この「ムシスカン」という秘密道具は錠剤の薬で、これを飲むと誰からも嫌われてしまう(!)という、恐るべき秘密道具なのでした。
 22世紀の人たちはいったい、何を考えてこんな恐ろしい道具を開発、販売していたのでしょうか?

 「地球はかいばくだん」
 22世紀の人たちはいったい、何を考えてこんな恐ろしい道具を開発、販売していたのでしょうか? と思う秘密道具としては、単行本第7巻に登場する「地球はかいばくだん」も忘れられません。
 この道具はその名の通り、地球を破壊してしまうほどの破壊力を持った爆弾だと思われます。
 ドラえもんは軍事用ロボットでもないのにこんな道具を持っていたということは、22世紀の未来デパートで普通に「地球はかいばくだん」が売っているのでしょうか? 恐ろしい話です(ちなみに、ドラえもんがこの「地球はかいばくだん」を使用しようとしたのは、家に現れたねずみを撃退するためでした…)。
 ドラえもんは大長編物では悪の魔王や23世紀の未来人、ロボット軍団など多くの強敵とも戦っていますが、そういう相手との戦いで使う武器は「地球はかいばくだん」と比べると微妙にしょぼい武器ばかりなのも不思議です。

 「荷物運び用荷物」
 大長編といえば、「のび太とブリキの迷宮」に登場する「荷物運び用荷物」もいらない道具の代表格だと思われます。
 この道具はその名の通り、荷物運びをしたいという人の願いを叶えてくれるための「荷物」なのです…う〜む。

 他にも単行本第18巻に登場する、セットすると百分間に百の苦しみに合うという恐ろしい機能を持つ「百苦タイマー」や、「のび太の宇宙開拓史」などに登場した「夢たしかめ機」も、この秘密道具につねられて痛ければ現実であることができるというもので…まあ、何というか「いらないな〜」「欲しくない」って思う秘密道具はまだまだあるのですが、しかし、現実には欲しくないと思うこれらの「秘密道具」も、ドラえもんという漫画をとても面白い漫画にしてくれている要素の一つとなっているわけで、そういう意味では欲しくないし、いらないけれど、ドラえもんという漫画にとっては必要な秘密道具であったのかもしれません。
 皆さんもぜひ、ドラえもんを読み返す時はこれら「欲しくない秘密道具」のことも注目して読んでみてください。
 「どこでもドア」や「もしもボックス」に負けない魅力や楽しさを味わうことが出来ますよ!

(「作家・歩く雑誌・18次元ポケットの持ち主」中沢健 山口敏太郎事務所)

参照 山口敏太郎公式ブログ「妖怪王」
http://blog.goo.ne.jp/youkaiou

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