「本やドラマになりアメリカでも超能力・心霊捜査官に興味を抱く人は大勢います」と語るオオクラ氏。彼の話によると、超能力を使って過去の事件を検証しなおす番組はアメリカのケーブルテレビなどでも比較的頻繁に放送され人気番組だという。さらに数年前より元祖・心霊探偵であるアリソン・デュポアをモデルにしたドラマが大ヒット。現地でも超能力の実態について多くの人が感心を寄せているという。
とはいえ、アメリカではそのようなブームを比較的冷静に受け止めている人が大半を占めているようだ。
「1970年代より様々な捜査機関により実際の事件に超能力が使えるかどうか盛んに研究が行われました。実際に、いくつかの事件の解決にそういった能力の貢献があったことは確かですし、中には日本の皆さんでも耳にした事がある有名な事件の解決も一人の超能力者によってもたらされたと言われています。しかし、いくつかの解決に役に立ったとはいえ、それは決して上層部の満足のいく結果ではなかった。その上1990年代後半より科学捜査が飛躍的に発展し全体的な予算が科学捜査の研究に割かれるようになり超能力捜査の研究はしぼんでいったといわれます」
超能力による捜査に否定的なオオクラ氏、一方で我々は実際に超能力捜査研究に携わり数々の超能力捜査に携わったという研究者・ジェームス・タック氏(仮名=写真)とのコンタクトに成功、絶対匿名という条件でインタビューに応じてもらった。
「ええ、実際に従来の超能力捜査の研究は現在ほとんどされていません。私もこうして職を失ったわけですから…」。しかしタック氏はこの後驚くべき証言を口にする。