当日は火曜日ながら興行戦争の真っ只中に巻き込まれてしまい、先週よりも観客は集まらず。
だが、そんな中でも出場選手は全員負けてはいなかった。集まったファンに対して力強く、熱の入った攻防をリング内外で繰り広げ、自分たちの「真実」を見せつけたのであった。
第1試合、初対決となるダイスケと山本SAN。先週末から連戦が続くダイスケに対し、「ちょっといじめてやろうかな」と告げていた山本は打撃で活路を見い出す。走りこんでの膝蹴りやフライング・ニールキックの前にダイスケの顔が歪む。だが、ここぞで出す必殺の山本SANドライバー(相手をファイヤーマンズキャリーの体勢で持ち上げ、コーナー対角線を走りこんでツームストン・パイルドライバーの要領で叩きつける技)にこだわってしまったのがいけなかった。
冷静に切り返すダイスケ。山本が勝負をかけた右ハイキックをキャッチされ、ローリングエルボーで返される。変形スタナーからスライディングDを立て続けに繰り出したダイスケの勝利に終わる。
第2試合、何としても社長と代表の座を取り戻したい梁和平とガッツ石島の重鎮コンビは、ガッツワールド相談役であるミスター雁之助指定マッチに望む。GENTAROとブルー・バイセクルの入場時を急襲し、ペースを握る。
ところが、雁之助の用意したGENTAROは一筋縄ではいかない強者。初タッグとなるであろうブルーを上手く使い、何度もフォールを奪おうとする。このままズルズルと敗れてしまうのか、重鎮コンビよ…。
しかし気持ちは折れなかった。何としてでも勝利し、社長&代表権を賭けたリターンマッチに持っていかなければならない重鎮コンビ。GENTAROとブルーを分断し、最後はリバースゴリー・ドライバーを決めた梁がブルーからピンフォール勝ち。
勝った勢いで雁之助に次週大会でのリターンマッチを要求する重鎮コンビ。だが相談役の一存だけではリターンマッチを決めることはできないと告げる雁之助。31日の『Truth#4』でCHANGO君&AMIGOの鈴木君とのタッグ対決までは決まったが、社長&代表権争奪リターンマッチになるかは…神のみぞ知るところか。
メインイベント、「吉野達彦エースへの道100番勝負」の第3戦。対戦相手は学生プロレスの大先輩でもあるDDTのHARASHIMA。観客があっと驚いたのは、HARASHIMAが先日の両国大会で奪還したKO-D無差別級のベルトを掲げて入場してきた場面。今や日本マット界のエースの一人となったHARASHIMAとして現れた。
じっくりとしたグラウンドで、吉野の若い力を吸い取ろうとしたHARASHIMA。一瞬にして極めてしまったレッグロックや、吉野の首四の字を切り返してガッチリと極めた弓矢固めは、格の差を見せつけたといってもいいだろう。
追い討ちをかけるように吉野の背中に容赦なくキックを浴びせていくHARASHIMA。だがやられっ放しでは何も変わらない。気迫を込めたエルボーを何発も叩き込む吉野。ドロップキックからランニング・エルボーとたたみかけ、渾身の逆片エビ固めでHARASHIMAに苦痛の声を上げさせる。
トラースキックからシュバインを決め、そしてアスリートジャーマンを狙う吉野。耐えたHARASHIMAはファルコンアロー。山折りを狙うが吉野が切り返し、そして切り札のアスリートジャーマン、カウントは2。
全力でHARASHIMAを倒しに行った吉野だが、バズソーキックからの蒼魔刀をグサリと叩き込んだHARASHIMAが貫禄の勝利。学プロの後輩として、現在プロのリングで活躍する吉野を見てどう感じたのか。ダイスケに呼び込まれる形で「鍛えているからだー!!」のシメまで出す大サービスのHARASHIMAだった。
試合後、次回の対戦カードが発表される。吉野の次の対戦相手は…小さな巨人、グラン浜田となった! その他、ダイスケと星野勘九郎による次期GWC認定シングル王座挑戦権決定戦、CHANGO君&AMIGOの鈴木君と梁和平&ガッツ石島のタッグ対決。以上3つのカードが決定している。
「今日は他の興行がかぶってしまったので、観客動員は少なくなってしまった。でも今日集まってくれたお客さんは本当にTruthを、ガッツワールドを愛してくれている人たち。これが真実だよ、Truthだけにね」
試合後こう語った「元・代表」のガッツ石島。悪いことをしているが、彼の目は明日を見ている。
内容だって負けちゃいない。そう、Truthに出場した当日のレスラー、スタッフ全員の目からは「負けてたまるか!」という炎が燃え盛っていた。
イサミレッスルアリーナという小宇宙で繰り広げられる真実の世界、それがTruthなのだ。
(Office S.A.D. 果野巌(はたしの・いわお))
※ご来場の皆様へ。近隣住民の皆様の前もございますので、ご来場の際は開場時間の19時少々前くらい、少しゆっくりお越しいただきますようお願いいたします。−ガッツワールドプロレスリング一同より−
◆『Truth#3』
2010年8月24日(火)
会場:埼玉・蕨「イサミレッスル武闘館」(観客41名)
<メインイベント「吉野達彦エースへの道100番勝負」第3戦 20分1本勝負>
○HARASHIMA【DDT】(13分50秒 体固め)●吉野達彦 ※蒼魔刀 吉野通算0勝3敗
<第2試合「ガッツワールド相談役ミスター雁之助指定タッグマッチ」30分1本勝負>
○梁和平&ガッツ石島(10分28秒 片エビ固め)GENTARO【FREEDOMS】&●ブルー・バイセクル
※リバースゴリー・ドライバー
<第1試合 シングルマッチ 20分1本勝負>
○ダイスケ(7分28秒 片エビ固め)●山本SAN ※スライディングD
◆『Truth#4』
2010年8月31日(火)開場:19:00/開始:19:30
会場:埼玉・蕨「イサミレッスル武闘館」(京浜東北線「蕨」駅下車徒歩12分)
【決定カード】※順不同
<吉野達彦エースへの道100番勝負第4戦>
吉野達彦 vs. グラン浜田
<次期GWC認定シングル選手権挑戦者決定戦>
ダイスケ vs. 星野勘九郎【大日本プロレス】
<ガッツワールドプロレスリング社長&代表権争奪リターンマッチになるか?>
CHANGO君【現社長】&AMIGOの鈴木君【現代表】 vs. 梁和平【元社長】&ガッツ石島【元代表】
他1試合、全4試合を予定。
【チケット料金】
前売2000円/当日2500円
『Truth#3』から、9月のTruth四大会分チケットを販売開始。ならびに9月分の月間パスポートの予約が開始される。9月の月間パスポートでは指定席パスポートが追加され、月間四大会が指定席で観戦できるようになる。
『Truth』9月開催スケジュール
9月7日(火)『Truth#5』
9月14日(火)『Truth#6』
9月21日(火)『Truth#7』
9月28日(火)『Truth#8』
【各大会チケット料金】
各2000円(全席自由 当日は500円増し)、月間パスポート(四大会有効)6000円、指定席パスポート(四大会指定席)7000円
【お問い合わせ】
ガッツワールドプロレスリング事務局 info@guts-world.com