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尖閣衝突ビデオを流出させたのは誰か!?

 9月7日に尖閣諸島沖で海上保安庁の巡視船「みずき」と中国漁船「ミンシンリョウ5179」が衝突した際の証拠ビデオと思われる動画が、11月4日(木)深夜、動画共有サイト「Youtube」に投稿された。タイトルは「本当の尖閣海上保安庁1〜5」及び「どうなる尖閣海上保安庁6」の計6本。動画をアップしたユーザのアカウント名は「sengoku38」で、民主党・仙谷由人官房長官にちなんだものだろうか。

 朝2時頃には海上保安庁が内容を確認したと時事通信が伝えており、本物が流出したとみて間違いないようだ。国会に提出されたビデオは編集済みで6分50秒しかなかったと報じられているが、今回は44分26秒もあるため未編集のオリジナル映像と思われる。そのうち「みずき」で撮影されたビデオは5本目までで、計41分57秒。最後の6本目は巡視船「はてるま」から観た2分29秒の映像。「みずきが漁船から体当たりを受けた」と報告する声も聞こえる。

 最初の3本では漁船が網を揚げる様子を淡々と監視。乗務員が状況を報告する声もはっきりと聞こえる。画像は鮮明で、漁船乗組員の姿も確認できる。そして動画4本目で「本船に船首を向け挑発的な動きを見せています」と伝えられた直後「みずき」後方から漁船が衝突。並走しながら中国語で停船を呼び掛けるが、一向に停まる気配を見せない。日本語で「おい、止まれ!」英語で「STOP!」などの怒号も飛び交う。更に動画5本目で、斜め後方から二度目の衝突。いずれも進路を誤ってのものではなく、意図的に攻撃をしかけてきたようにしか見えない。そして漁船が逃走し遠ざかっていくところで動画は終わる。

 先月24日にフジテレビ系列『新報道2001』に生出演していた石原慎太郎都知事は「巡視艇の乗員が海に落ちたのを漁船側がモリで突いている」と、ビデオを観た政府関係者の数名から聞いたと語っていたが、そのような場面はない。けれど後に船長の身柄を拘束しているため、動画には続きがあるはず。今回は明らかにされなかった部分にそれが含まれるのか、気になるところだ。

 PC内のデータをバラまいてしまう「Winnyウィルス」などの影響による政府絡みの情報漏洩は以前から何度かあったため、いつかはこういうことになりそうだとは感じていた。けれど今回は事故的なものではなく、何者かが自ら動画を投稿したかたちだ。11月13日から神奈川・横浜市で開催予定のAPEC(アジア太平洋経済協力)首脳会議を目前に控えたタイミングだが、それに先立って予定されている日米首脳会談の日取りは未だ調整中。何らかの思惑で政府がわざと流した可能性もあると指摘する声も出ている。今後また動画の続きも公開されるのか、流出の経緯が明らかになるのか定かではないが、国民の知る権利に応えてくれた「sengoku38」氏にひとまずは拍手を送りたい。(工藤伸一)

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