一方、日本相撲協会が実施し多くのファンが一票を投じた「敢闘精神あふれる力士」アンケートでは、意外にも白鵬の登場回数はゼロ。では、最も多くの“民意”を集めたのは一体誰なのか。登場回数トップ3の力士を、下位から順に以下に見ていこう。
■3位:遠藤(西前頭筆頭/1位1回・2位3回・3位2回・合計6回)
毎場所多くの票を集めるおなじみの力士が、今場所も登場回数トップ3にランクイン。今場所の遠藤は「7勝8敗」と惜しくも負け越しとなってしまったが、勝利した7日間では5日目(対栃煌山)を除き全て登場。久しく続く人気に、衰えは全く感じられない結果となっている。
■2位:豪栄道(西大関/1位2回・2位2回・3位3回・合計7回)
大阪・寝屋川市出身のご当地力士として、府民の期待を一手に背負った豪栄道。昨年秋場所以来となる「12勝3敗」をマークし、会場内の熱を大いに盛り上げた。
そんな大関の戦いぶりを、地元のファンはしっかりと評価。賜杯には手が届かなかったものの、上々の“凱旋”になったと言えるのではないだろうか。
■1位:貴景勝(東関脇/1位8回・2位2回・3位0回・合計10回)
「2ケタ以上で当確」とされた大関の座を目指し、準ご当地場所に臨んだ兵庫・芦屋市出身の貴景勝。「9勝5敗」で迎えた千秋楽(対栃ノ心)の大一番を会心の相撲で制し、場所後の昇進はほぼ確実な情勢となっている。
期待と重圧が入り混じる15日間を、見事に戦い抜いた貴景勝。序盤・中盤・終盤と圧倒的な支持を得続けた22歳の若武者は、先場所に続きアンケート登場回数1位に輝いた。
以上が、春場所の登場回数トップ3の内訳となっている。次の夏場所(東京・両国国技館)で、“新元号最初”のトップに輝くのは果たしてどの力士なのか。賜杯の行方と共に、こちらも要注目だ。
文 / 柴田雅人