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球界激震!野球くじ導入案に12球団が前向きな理由

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 プロ野球の興行が大きく変わろうとしている。2月21日、12球団の代表者が日本野球機構(以下=NPB)の要請で那覇市内のホテルに招集された。「野球くじ」の導入に関する案件が提議され、導入に向けて正式に話し合われることになったのだ。
 「野球くじ」導入の検討は“政府の要請”でもあった。2015年4月、超党派によるスポーツ議員連盟がプロジェクトチームを設置し、totoやBIGなどのスポーツ振興くじを、サッカーだけではなく、プロ野球にも拡大しようというのだ。
 NPB関係者が今日に至るまでの経緯をこう説明する。
 「15年時点では導入反対でした。NPBの意見としてプロジェクトチームにお伝えしたんですが、17年5月、改めて検討してほしいとの連絡があったんです。15年秋に一部の巨人選手が関与していた『野球賭博事件』も表面化したことも影響しています。17年5月の再要請以降、NPB内で慎重に議論してきましたが」

 17年5月18日、遠藤利明・元五輪相(東京オリンピック・パラリンピック組織委員会副会長)がこう発言している。
 「(偶発的な成功や利益をあてにする)射幸性を抑え、(選手や関係者への)心理的負担もなくせるよう、丁寧に…」
 同議員は同年6月25日の五輪相就任会見でも同様の発言をしているが、「野球くじ導入=東京五輪の施設建設整備費の確保」の意図までは否定していなかった。再要請の真意はこのあたりにありそうだが、先のNPB関係者によれば、「強く反対する球団はなかった」という。
「NPB内で専門チームを設け、約1年半をかけて研究してきました。慎重にならなければいけない点は多々ありますが、『非公式』『個人的な意見交換』として、各球団の要人とも話し合ってきました」(前出・関係者)

 仮定の話だが、プロ野球もスポーツ振興くじの対象となった場合、その売上金から助成金が支給される。あくまでも予測数値だが、その額は年間30億円だという。30億円の使い道は「野球競技の振興事業」や、地方球場、関連施設の修繕改修工事、新球場の設立などに充てられる。地方球場は学生やアマチュアも利用する。地方球場の維持費を自治体がほぼ全額を負担している実情を考えれば、プロ野球関係者以外の一般市民にもメリットはありそうだ。しかし、こんな意見も聞かれた。
 「NPBが野球振興事業にかかる費用は1年当たり約1億円。NPBの運営資金の収支源は、12球団からの上納金、球団譲渡時に発生する新規参入のための振興協力金4億円、オールスターゲームや日本シリーズの収益金の一部などです。侍ジャパンの興行収益も加わりましたが、台所事情は決して楽ではありません」(在京球団スタッフ)
 要するに、NPBと12球団も「助成金」に魅力を感じているのだろう。

 「助成金が12球団に分配されれば、経営資金の豊富な特定チームにぶら下がる図式もなくなります。かといって、プロ野球界の勢力分布図は変わりません。巨人も収支源のメインをテレビ放映料から観戦者収入に切り換えて久しく、どの球団も観客動員数を増やすため、おのおの努力し、結果を出しています。ソフトバンクもチーム強化のため、巨大な戦力補強を続けていくはず」(前出・同)
 昨年11月、新コミッショナーに就任した斉藤惇氏は有名証券株式会社の副社長や証券取引所のCEOを歴任した“金融界の腕利き”だ。お金に詳しい人を迎えたのは、これから本格化する野球くじの検討に備えてのことだったのか…。"裏事情"を知らないファンが難色を示した場合、政府が目指す2019年の導入は厳しくなるだろう。(スポーツライター・美山和也)

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