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ダイヤモンドS(GIII、東京芝3400メートル、15日) モンテクリスエスが重賞初V

 「第59回ダイヤモンドS」(GIII、東京芝3400メートル、15日)は、モンテクリスエスが中団から豪快に伸びて重賞初Vを決めた。勝ち時計の3分29秒4(良)はレコード。勝ち馬と一緒に伸びてきた12番人気のダークホース・ブレーヴハートが2着を確保。3着にも7番人気のスノークラッシャーが入り、3連単は30万円超の大波乱となった。1番人気のフローテーションは2周目の向正面手前で早くも先頭に立ったものの、ラストの直線で早々と失速し、12着と大敗した。

 モンテクリスエスが持てるパワーをいかんなく発揮し、重賞ウイナーの仲間入りを果たした。
 レースは意外ともいえる展開で始まった。ドリームフライトと菊花賞2着馬フローテーションが並走する形で引っ張り、1000、2000メートル通過が1分0秒5→2分1秒6のハイペース。これでは前へ行った馬はひとたまりもない。ドリームが2周目の向正面で早々と脱落したのに続き、1番人気のフローテーションもラストの直線で早々と馬群の中にのまれていった。

 残り300メートル…厳しい流れにスタミナを消耗して伸びあぐねる各馬を尻目に、力強く抜け出してきたのがブレーヴハートと、その直後にいたモンテクリスエス。最後は地力に勝るモンテクリスエスがブレーヴハートを豪快にねじ伏せ、待望の重賞制覇を成し遂げた。
 「ゲートの中で馬が緊張していて立ち遅れたけど、その後はスムーズ。前が飛ばしていたので、じっくり運んだ。直線は早く抜け出さないように気をつけた」と笑顔を見せた北村宏騎手。この好判断・好騎乗が勝利を呼び込んだ。「最後は遊んでいるぐらい余裕があった。今後が本当に楽しみですね」
 所属する松田国厩舎といえば、これまで数々のGIウイナーを育て上げ、重賞勝ちはこれで48勝目。先日、フェブラリーSを目指していた女傑ダイワスカーレットが故障を発症したばかりだが、次なるスター候補生をあっさり誕生させてしまうあたりがすごいところ。
 かつてはGIに直結しない重賞と揶揄(やゆ)されていた同レース。しかし、近年は昨年の勝ち馬アドマイヤモナークが暮れの有馬記念で2着、一昨年の2、3着馬も、その年の天皇賞・春で3、2着と、レースの質も着実にステップアップしている。今後は未定のクリスエスだが、陣営も今回の勝利でGIの大舞台がしっかり視界に入ったことだろう。

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