SSの傑作産駒ディープインパクトも凱旋門賞では飛べなかったように、SSの血と凱旋門血統は水と油の関係にある。
今年のヴィクトリアマイルは、凱旋門賞馬ダンシングブレーヴの孫にあたるカワカミプリンセスとスイープトウショウの実績が抜けている。しかし、ここはサンデーサイレンスの反撃にかけたい。昨年も本レースは1〜3着をSS産駒が独占しているからだ。
本命はアドマイヤキッス。父はSS。もはやこれ以上、理由を語る必要はないが、母父がジェイドロバリーというのもいい。ジェイドロバリーはGIの底力が問われる流れは弱いものの、GII、IIIの軽いレースでは堅実に力を発揮する特徴がある。
先週のNHKマイルCでは、フレンチデビュティ産駒が実質GII、IIIレベルのNHKマイルCには適していることを指摘したが、ヴィクトリアマイルも牝馬限定戦で、実質GII、IIIレベル。ジェイドロバリーには適した軽さがある。実際、ジェイドロバリー産駒もNHKマイルCでショウナンナンバーが14人気で3着に激走したことがある。
牡馬顔負けの力勝負なら、ダンシングブレーヴ連合に劣るかもしれないが、牝馬同士の軽さ比べなら、アドマイヤキイスの軽快なスピードを取りたい。
対抗はディアデラノビア。前走の阪神牝馬Sは前日予想でも軽視し、ジョリーダンスを本命にしたが、これは阪神の芝1400mは瞬発力血統には鬼門で、欧州指向の血統馬が有利だから。前走は力の衰えでないことだけは確かだ。