9月22日、今年7月8日に浜名湖の北側で切断された遺体が見つかった事件について、静岡県警細江署の捜査本部は川崎竜弥容疑者(33=無職・浜松市北区)を、死体損壊と死体遺棄などの疑いで逮捕した。
「遺体は頭部、左脚、右脚、胴体の4つに切断されていた。DNA鑑定の結果、この人物は北海道美唄市出身で大阪市近郊に住んでいた、出町優人さん(32)であることが判明。出町さんは周囲に川崎容疑者に会うと伝えた5日後の7月5日頃、川崎容疑者が借りていた磐田市のマンションの一室で殺害されたと思われます。司法解剖の結果、死因は血気胸で、胸の刺し傷からの血が肺に溜まったことが原因と見られている」(捜査関係者)
一方で8月31日、浜名湖の東側の湖岸では、焼けた人骨の一部が発見されていたが、こちらは浜松市西区に住む須藤敦司さん(63)と判明している。須藤さんは川崎容疑者が運送会社に勤めていた時の同僚で、1月から行方不明になっていたという。
「須藤さんは自宅マンションを川崎容疑者に名義変更された上、銀行口座からは川崎容疑者の口座へ現金454万円が送金されていた。そのため捜査本部は7月、川崎容疑者を窃盗などの容疑で逮捕、起訴していたのです」(全国紙社会部記者)
同月14日には、北区の川崎容疑者宅と、西区の須藤さんの自宅だったマンション、さらに磐田市のマンションなど、関係先の捜索が行われた。
結果、磐田市のマンションと、川崎容疑者の車から、出町さんらの血痕が見つかったことで、今回の逮捕となったのだ。
「川崎容疑者は北区のみかん農家に生まれ、4人兄弟の長男。地元の小中学校を卒業後、高校へ進学するも中退。その後は肥料会社や土建会社、運送会社などを転々としていました。性格は遊び好きで非常におしゃべりだという。出町さんは大阪の知人に『また(川崎容疑者に)金を貸した』と電話で語っており、殺害される直前にも『浜松に貸した金を返してもらいに行ってくる』と言っていたそうです」(地元記者)
須藤さんの遺体は、まだ一部しか見つかっていない。加えて、この2人以外にも被害者がいるとの情報もある。
川崎容疑者は今春以降、自宅を含め計3カ所の拠点を行き来していたとみられ、何のために実家以外の2カ所の拠点を確保していたのかは謎だ。