北京五輪に日本テレビのコメンテーターとして参戦した“ビーチの妖精”こと浅尾美和(22)。帰国後まもなく、今度は芸能界入りの噂が流れ始めた。芸能ジャーナリストが話す。
「それも女優デビューの話がフジテレビとテレビ朝日から流れている。最有力候補はフジテレビ系の上戸彩主演の新ドラマ『セレブと大貧民』です。もちろん、ゲスト出演ですが…」
確かにトリノ冬季五輪のフィギュアスケートの金メダリストである荒川静香も、現役引退後にキャスターに転進。ドラマにもゲスト出演している。だが、浅尾は現役のプロのアスリートであり、国内ツアー中の身である。当然ながら浅尾の所属事務所は完全否定。
「浅尾は『ロンドン五輪を目指します』と宣言。事務所サイドも『ドラマやキャスターのオファーなんて、まったくないよ』と笑い飛ばしています」(スポーツ紙デスク)
そのあたりの裏事情を日本テレビ幹部が解説する。
「実はうちもこの秋、北京五輪の現地キャスターを担当した堀尾正明が司会を務める予定の深夜のNEWS番組に、スポーツ・コメンテーターとして打診、調整中のはずです。北京五輪でのコメンテーターぶりには、ネット上でも『お人形さんのようで、お飾りの添え物』なんて手厳しい批判もあった。イメージダウンの感もありますが、それは今後、ゆっくりと育てればいいこと。彼女の魅力はあくまでビーチでの絶大な人気。うちでは来年からWOWOWに替わって、浅尾の出場するビーチバレーの国内ツアーの放映権を手にし、そこにグラドルを巻き込みたい。最初は前座的な試合で、将来的にはビーチバレーの『グラドル・リーグ』を構想している。たぶん、フジもテレ朝も、女優としてオファーを出した裏には、同じようなことをもくろんでいるはず。ビーチバレー連盟も全国レベルの普及を望んでおり、思惑は一致している」
つまり、テレビ局も連盟も、“ビーチの妖精”浅尾人気を利用して、ひと儲けを企んでいるということか。
「プロ野球界の巨人神話が完全に崩れ、巨人戦の放映権は下落。サッカーもまた、北京五輪で惨敗を喫し、Jリーグ人気にも不安が募る中、テレビ局では新たなスポーツコンテンツの確保が急務。マイナーなフェンシングでさえも、北京五輪では新ヒーローの誕生で14%台の視聴率を叩き出した。視聴率の裏付けがあれば、どのスポーツでも構わないのが本音です」(前出・日テレ幹部)
しかし、ビーチバレーはそれほど視聴率が取れ、カネになるのだろうか。アイドル評論家のエンドウユウジ氏が話す。
「スポドル時代が到来したと見ていい。グラドルのほしのあきよりも、ミリオンを連発したアユやクーミンよりも、フィギュア界のシンデレラである浅田麻央の方が全国区の知名度があり、CMの契約金だって上でしょ。そんなフィギュアよりも、よりセクシー度の高いスポーツがビーチバレーですよ。ビキニ姿で跳躍、転げまわるシーンをライブで楽しめ、深夜放送で録画もできる」とスポドルの魅力を強調。さらに続けて、「グラドルのワンパターンのプロモーション作品が飽きられているだけに新鮮です。そんな日テレが目指す『グラドル・リーグ構想』はいい狙いだし、実に面白い。モー娘の『ハロプロ』がフットサルで成功しているだけに、各局ともにノウハウもある。あとは第二の妖精を探せるか。せめて、オグシオや愛ちゃんレベルはほしい。ビーチ界も世界クラスの選手が登場すれば、スポドル誕生となり、盛り上がります」
この浅尾争奪戦、現在のところは、日本テレビが一歩リードも、フジテレビ、テレビ朝日とも巻き返しに必死だ。スポーツ紙文化部放送担当記者が話す。
「フジは日本ビーチバレー連盟の川合俊一会長にアピール。人気グループ『V6』が主演するゴールデンタイムの番組『学校へ行こう』の中で、ビーチバレー大学選手権の女子準優勝チームと『V6』が対戦。もちろん、この試合の解説者は川合氏。現在は自ら発掘した浅尾のマネジメントには関わっていないものの、フジとのパイプは深いだけに大逆転もある」
ビーチバレーの魅力の1つ、人工の砂浜で試合ができる点に目を付け、連盟側にアピールしたのがテレビ朝日だ。
「ビーチバレー人気の高いフランスでは、エッフェル塔のそばでも開催された。日本でも今月20、21日、六本木ヒルズに砂を持ち込み、初の『JBVチャンピオンズカップ』が行われる。こちらはテレ朝が共催。浅尾も出場予定だが、どんな演出で浅尾&連盟側にアピールするか…」