自分が小学生の頃には、子供が憧れるようなバンドがたくさんあった。そんなバンドの中に異質なバンドが現れた。ロックンロールグループの横浜銀蝿である。当時6年生だった私は、バリバリの不良キャラの横浜銀蝿を知った時に、これまでに受けたことの無い衝撃を受けてしまった。ちなみに正式名称は「THE CRAZY RIDER横浜銀蝿ROLLING SPECIAL」であるが、名前が長いこともあり「TCR横浜銀蝿RS」と表記されている。しかし実際にそう呼ぶ人も少なく「横浜銀蝿」と呼ぶ人が多数派だったことは言うまでもない。
横浜銀蝿のレコードを初めて買ったのは、2ndシングル『ツッパリHigh School Rock'n Roll(登校編)』だった。81年3月に『ザ・ベストテン』(TBS系)に初ランクインをして、全国区の知名度を獲得。『ザ・ベストテン』は生放送ということで、いつものように私はTBSへ出向いてみた。番組が終了すると出演者が正面玄関から出てくるのだが、いくら待っても横浜銀蝿は出てこなかった。どうやら別の出口から出て行ったみたいだ。荷物が多いバンド系の出演者は、裏にある搬入口から出ることもあると聞いたことがあったので、おそらく横浜銀蝿もそこから出て行ったのだろう。その裏の出入り口で出待ちをすることも考えたが、他の出演者と会うことを放棄しなくてはならないので、横浜銀蝿だけのために、裏で待つことはできなかった。
それから数年が経ち、横浜銀蝿は83年12月に解散してしまうのだが、公開収録などでステージを観る機会は何度もあったが、目の前で話しをすることができなかったので、自分の中ではこれが大きな後悔である。実はすごい個人的な理由で、リーダーの嵐と話しをしたかったことがあった。私の母方の祖父が洋服関係の経営者をしていて、そこの弟子として嵐・翔兄弟の父親が働いていたという縁がある。そのことについて話しをしたかったのだが、その夢は叶わないままだった。
解散後の88年に再結成をするのだが、そこにはJohnnyは参加していなくて、嵐と翔とTAKUでの再結成となった。その3人でも復活は嬉しかったのだが、3人で横浜銀蝿と言われてもピンとこなかったのが現実だ。90年代に入ると翔は司会をしたりバラエティ番組にも多く出演するようになったが、覚せい剤使用の常習だったため、次第にテレビから離れてしまった。
完全に横浜銀蝿が世間から忘れられそうになった90年代後半に、私のところに嵐のインタビューの依頼が舞い込んできた。エロ本の白黒ページでの掲載だったが、嵐に会えるというだけで、私は嬉しさが止まらなかった。インタビューは30分くらいで終ってしまったが、雑談で祖父の話しをすることができたのだ。それを聞いた嵐はビックリした表情で私の手を強く握り締めてくれた。嵐は祖父の話しを以前に聞いていたみたいで、まさかそんな関係のあった人にインタビューを受けるとは思っていなかった感じだった。感激してくれた嵐は「ちょっと待ってろ。お前にこれをやるよ」とクローゼットから横浜銀蝿と書いてあるキャップを取り出して、それを私にプレゼントしてくれたのだ。この帽子はこれまで販売したことがなかったモノで、手に入れることはまず無いと思われていたレアアイテムである。嵐は「大事にしてくれよ」と言って、私の頭に被せてくれた。
そこから私は嵐との交流が始まり、度々コンサートに誘ってくれるようになった。2001年3月にようやく横浜銀蝿のライブを生で観ることになったのだが、オリジナルメンバーのJohnnyがいなくて、サポートメンバーがギターを弾いていた。それを差し引いても当時のカッコ良さは健在で、気が付いたら私はオールスタンディングの客席のセンター最前列まで行って、銀蝿サウンドに酔いしれていた。
素晴らしいステージを魅せてくれた横浜銀蝿だが、04年に嵐が脳梗塞を患ってしまい、横浜銀蝿の活動はストップしてしまったが、嵐の病気も次第に回復をして、10年にはデビュー30周年ライブを行い、横浜銀蝿健在という感じでしっかりステージを魅せてくれた。ここ数年は横浜銀蝿としての活動は無い感じだが、いつかJohnnyを加えた4人で再結成ライブをやってもらいたいものだ。夢のような話しだが、いつかそんな日が来るのを待ってみたいと思う。
【ブレーメン大島】小学生の頃からアイドル現場に通い、高校時代は『夕やけニャンニャン』に素人ながらレギュラーで出演。同番組の「夕ニャン大相撲」では元レスリング部のテクニックを駆使して、暴れまわった。高校卒業後は芸人、プロレスのリングアナウンサー、放送作家として活動。現在は「プロのアイドルヲタク」としてアイドルをメインに取材するほか、かつて広島カープの応援団にも所属していたほどの熱狂的ファンとしての顔や、自称日本で唯一の盆踊りヲタとしての顔を持つことから、全国を飛び回る生活を送っている。最近、気になるアイドルはNMB48の三田麻央。
横浜銀蝿のレコードを初めて買ったのは、2ndシングル『ツッパリHigh School Rock'n Roll(登校編)』だった。81年3月に『ザ・ベストテン』(TBS系)に初ランクインをして、全国区の知名度を獲得。『ザ・ベストテン』は生放送ということで、いつものように私はTBSへ出向いてみた。番組が終了すると出演者が正面玄関から出てくるのだが、いくら待っても横浜銀蝿は出てこなかった。どうやら別の出口から出て行ったみたいだ。荷物が多いバンド系の出演者は、裏にある搬入口から出ることもあると聞いたことがあったので、おそらく横浜銀蝿もそこから出て行ったのだろう。その裏の出入り口で出待ちをすることも考えたが、他の出演者と会うことを放棄しなくてはならないので、横浜銀蝿だけのために、裏で待つことはできなかった。
それから数年が経ち、横浜銀蝿は83年12月に解散してしまうのだが、公開収録などでステージを観る機会は何度もあったが、目の前で話しをすることができなかったので、自分の中ではこれが大きな後悔である。実はすごい個人的な理由で、リーダーの嵐と話しをしたかったことがあった。私の母方の祖父が洋服関係の経営者をしていて、そこの弟子として嵐・翔兄弟の父親が働いていたという縁がある。そのことについて話しをしたかったのだが、その夢は叶わないままだった。
解散後の88年に再結成をするのだが、そこにはJohnnyは参加していなくて、嵐と翔とTAKUでの再結成となった。その3人でも復活は嬉しかったのだが、3人で横浜銀蝿と言われてもピンとこなかったのが現実だ。90年代に入ると翔は司会をしたりバラエティ番組にも多く出演するようになったが、覚せい剤使用の常習だったため、次第にテレビから離れてしまった。
完全に横浜銀蝿が世間から忘れられそうになった90年代後半に、私のところに嵐のインタビューの依頼が舞い込んできた。エロ本の白黒ページでの掲載だったが、嵐に会えるというだけで、私は嬉しさが止まらなかった。インタビューは30分くらいで終ってしまったが、雑談で祖父の話しをすることができたのだ。それを聞いた嵐はビックリした表情で私の手を強く握り締めてくれた。嵐は祖父の話しを以前に聞いていたみたいで、まさかそんな関係のあった人にインタビューを受けるとは思っていなかった感じだった。感激してくれた嵐は「ちょっと待ってろ。お前にこれをやるよ」とクローゼットから横浜銀蝿と書いてあるキャップを取り出して、それを私にプレゼントしてくれたのだ。この帽子はこれまで販売したことがなかったモノで、手に入れることはまず無いと思われていたレアアイテムである。嵐は「大事にしてくれよ」と言って、私の頭に被せてくれた。
そこから私は嵐との交流が始まり、度々コンサートに誘ってくれるようになった。2001年3月にようやく横浜銀蝿のライブを生で観ることになったのだが、オリジナルメンバーのJohnnyがいなくて、サポートメンバーがギターを弾いていた。それを差し引いても当時のカッコ良さは健在で、気が付いたら私はオールスタンディングの客席のセンター最前列まで行って、銀蝿サウンドに酔いしれていた。
素晴らしいステージを魅せてくれた横浜銀蝿だが、04年に嵐が脳梗塞を患ってしまい、横浜銀蝿の活動はストップしてしまったが、嵐の病気も次第に回復をして、10年にはデビュー30周年ライブを行い、横浜銀蝿健在という感じでしっかりステージを魅せてくれた。ここ数年は横浜銀蝿としての活動は無い感じだが、いつかJohnnyを加えた4人で再結成ライブをやってもらいたいものだ。夢のような話しだが、いつかそんな日が来るのを待ってみたいと思う。
【ブレーメン大島】小学生の頃からアイドル現場に通い、高校時代は『夕やけニャンニャン』に素人ながらレギュラーで出演。同番組の「夕ニャン大相撲」では元レスリング部のテクニックを駆使して、暴れまわった。高校卒業後は芸人、プロレスのリングアナウンサー、放送作家として活動。現在は「プロのアイドルヲタク」としてアイドルをメインに取材するほか、かつて広島カープの応援団にも所属していたほどの熱狂的ファンとしての顔や、自称日本で唯一の盆踊りヲタとしての顔を持つことから、全国を飛び回る生活を送っている。最近、気になるアイドルはNMB48の三田麻央。
