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選手年俸過去最高の寒い裏事情

 労組・日本プロ野球選手会(新井貴浩会長=阪神)が発表した2010年度の12球団年俸調査によると、開幕時の一、二軍合わせた支配下公示選手742人の平均年俸は前年比37万円増の3830万円で、80年の調査以来、過去最高となったという。「野球界だけはいまだにバブルか」と、世のサラリーマン諸氏はため息をつくかもしれないが、選手会側は単純に喜べない事情がある。

 過去最高の平均年俸3830万円といっても訳ありだからだ。高齢化選手とメジャーからの出戻り選手が年俸を上げているだけで、若い選手の年俸は上がっていないからだ。
 「現役選手の寿命が延びて、長くいる選手はそれなりの年俸をもらっている。メジャーから帰ってきた選手も高い年俸をもらう。過去最高の平均年俸の理由でしょう。ただ若い選手の年俸が上がらない傾向がある」。
 選手会関係者もこう認めており、危機感を抱いている。年齢別の調査でも、23歳以下が前年比8.2%減と伸び悩んでいる事実が明らかになっている。もう一つの問題点は育成選手制度だ。巨人などは山口、松本と2年連続育成枠からの新人王誕生を「育成の巨人」のアピールに使っているが、安上がりに選手を獲得する方法として悪用している一面があるからだ。
 支配下登録しない育成選手ならば、年俸240万円で済む。支配下登録選手だと、最低440万円を出さなければいけないから、その差額は200万円もある。巨人の場合は多少色を付けて育成選手契約しているようだが、「育成選手は支配下選手を目指す」と規定されているように、支配下選手のレベルにない選手を育成するのが本来の目的だ。すぐに新人王を獲得できるような選手が育成枠で入団すること自体が問題だろう。
 高齢化社会だから、野球界も無縁ではいられない。が、高齢化選手とメジャー帰りの選手だけが幅をきかせて、若い選手が伸び悩みでは、プロ野球はますますお年寄りファンのスポーツになってしまう。選手会関係者の危機感は当然だろう。

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