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“怖いから軽いへ”渋谷の雰囲気を変えようプロジェクト!

 今、40代のファッションデザイナーが中心となり「バブルの渋谷を取り戻そう」という動きが起こっている。

 これは13年11月25日に逝去したセゾングループの元総帥・堤清二さんを悼んでのモノ。80年代に空前の社会現象となったDC(デザイナー・キャラクター)ブランドブームを間接的に煽ったのがファッションタウン渋谷『パルコ』。セゾングループを代表するアパレルショップとして当時、老若男女がこぞって足を運んでいた“バブルの聖地”でもあった。

 「DCブームの頃は原宿から青山、渋谷にかけてのショップが熱かったですね。勿論、竹下通りやキラー通りのショップは若者に絶大な人気でしたが渋谷はヤングからシニアまで受け入れる懐の広さがあった。デートは原宿、買い物は渋谷…という見方も出来なくは無かったですね」

 こう語るのは「バブルの渋谷を取り戻そう」を企画しているかつて『TAKEOKIKUCHI』で腕を磨いてきたデザイナー・井口貴之氏だ。

 もはや「過去の栄光」と化しているDCブランドだが『TAKEOKIKUCHI』『COMME CA』など現存しているブランドも少なくない。

 事実、ファッションに留まらずコメンテーターとして活躍しているドン小西もその一人。ブランド『FICCE UOMO』(バブル期は『FICCE RAZZ』もあった)を今なお、手がけている。

 「バブル期はタレントがDCの顔になっていた。FICCEはビートたけし、明石家さんまは『MENS BIGI』、あぶない刑事の柴田恭兵は『MENS MELROSE』という感じでタレント自身がお気に入りのブランドを愛着していた時代でした」(前出・井口氏)

 そこへ井口氏は着目。当時、中高生から大学生の間でファッションリーダーだったとんねるずが愛着していたブランドを復活させようと試みているのだ。

 80年代といえば若手お笑いコンビとして目覚しい活躍をしていたとんねるず。ご存じ、『夕焼けニャンニャン』を始め『オールナイトフジ』『ねるとん紅鯨団』など時代を彩った番組は数多い。

 「当時、とんねるずといえば原色を基調とした奇抜なユニセックス・ブランドの『PERSONS』(現存)や『K-FACTRY』とメンズモノの奇抜なブランド『GRASS MENS』が代名詞でした。『K-FACTRY』『GRASS MENS』は今では見る事が出来なくなったブランドでバブル期のいい意味で能天気なファッション。今は“渋谷は怖い”と言われますが当時は“渋谷は軽い”と見られていました。この雰囲気に街が変われば時代も変わるでしょう」(前出・井口氏)

 井口氏の思いに「渋谷をつくった男」と言われる堤さんはどう感じるであろうか。

 そんななか、13年12月にタイトルもそのまま『渋谷をつくった男 堤清二、死後インタビュー』(幸福の科学出版)が緊急発売。堤さんのメッセージが同書に散りばめられているのだ。

 《『若い人の話が分からない』『趣味が分からない』『ニーズが分からない』『なぜ(行列をつくって)並んでいるのか分からない』、こういうふうになってきたら、だいたい経営者としては時代遅れだと思うから、これは努力して、若い人の文化や会話を聞かなければいけない》

 巨星墜ちるもその息吹は次の世代に伝承されているようだ。

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