ゲイカップルのささやかな日常と、毎日の食卓を描いた本作は、よしながふみによる同名漫画が原作だ。『侠飯〜おとこめし』や『孤独のグルメ』でおなじみのテレビ東京お得意のグルメドラマである。料理の作り方から時短の工夫までを細かに紹介する一方、第1話では同性愛者のカミングアウト問題、第10話ではゲイ友達への嫉妬など、同性愛者ならではの悩みをリアルかつ繊細に描いた。視聴者からは「同じ同性愛者だけど、感動した!」「ご飯が美味しそう!」という声や、仲睦まじいゲイカップルの姿に「癒される」という声が寄せられていた。
最終回は、お正月を迎えた筧史朗(西島秀俊)と矢吹賢二(内野聖陽)が、史朗の実家へ行き、両親へ挨拶をするという展開になっているが、最終回を迎えるにあたって、視聴者からは早くも「ロス」の声が挙がっている。「もう終わってしまうなんて…すでにロス」「シリーズ化してくれないかな」「これから何を生きがいにすればいいの〜」と最終回を惜しむ声が殺到している。
本作をリアルタイムで観るため、ゲイが多く集まる新宿二丁目では「金曜の夜にゲイが街から消える」という前代未聞の現象が起き、同性愛者への多大なる影響性が話題となった。しかし、同性愛者以外にも、大きな影響があるという。倹約家の史朗を真似する“節約女子”が増えているのだ。
本作は「飯テロ」と呼ばれる節約レシピの数々が人気だ。主人公の史朗は倹約家という設定で、いつも激安スーパーで食材を買っては、同棲中の恋人、賢二に「鮭とごぼう炊き込みご飯」や「ラザニアと鶏肉の香草パン焼き」という、絶品料理を振舞っていた。
「値引きシールの商品見たら、シロさん(西島)思い出した(笑)即買ったよね」「再現ご飯作った!ほんと安いのにお腹いっぱいになって満足」「節約生活結構続いてるけど、シロさんの気持ちなんとなくわかったわ。だんだんお金貯まるのが快感になる」と、節約女子が増加しているようだ。
一方で、「ドラマのシロさん(西島)、給湯温度40度で流し使ってるとか…原作ちゃんと読んだの?」「節約家の割に、家具が豪華すぎる」とドラマでの史朗の倹約ぶりに物足りなさを感じる原作ファンもいる。
6月13日(木)から7月7日(日)にかけて渋谷のGALLERY X BY PARCOで開催される「きのう何食べた?展」の7月分の前売りチケットが即完売するという異例の人気ぶりを見せている本作。
しかし、「山本耕史と磯村勇斗が脇役って豪華すぎだよね。やっぱり続編は難しそうだな」という不安の声も挙がっている。果たして、視聴者の要望通り、シリーズ化はされるのだろうか?今後の放送情報に期待したい。