松坂桃李と山本美月のW主演の本作は、下半身不随となった建築士の青年、鮎川樹(松坂)が高校時代の同級生、川奈つぐみ(山本)と再会し、恋に落ち、様々な困難を乗り越えていくという純愛ラブストーリーだ。
しかし、最終回の展開に対し、視聴者からは不満の声が挙がっている。
最終回では、今まで2人の交際に反対していたつぐみの父、元久(松重豊)の持病が悪化し、意識不明の重体となってしまう。やがて意識を取り戻し、リハビリ生活を送ることになった元久は、誰かに支えてもらうことのありがたさに気付き、つぐみと樹の結婚を認めるのだった。2人は結婚式を挙げ、家族や友人に祝福されながら愛を誓い合う――という王道のハッピーエンドとなった。
終盤では、つぐみの元婚約者の会社経営者の是枝洋貴(瀬戸康史)は、樹に思いを寄せていた介護ヘルパーの長沢葵(中村ゆり)と仲睦まじい様子を見せたり、主人公つぐみの妹、しおり(岡崎紗絵)も、樹の後輩の渡辺晴人(松村北斗)と手を繋いだりと、それぞれの恋を予感させる展開となった。
さらに、つぐみと樹が市役所で婚姻届を出すシーンでは、本作の主題歌を担当する菅田将暉が登場した。
王道すぎるとも呼べる最終回の展開に、視聴者からは「残り者同士を無理やりくっつける、主題歌担当の歌手をカメオ出演させるとか、いかにも“日本のドラマ最終回あるある”って感じで萎える」「物語の最後でナレーション入れるのは寒い」「ハッピーエンドすぎじゃない?原作ではつぐみのお父さん、あんまり回復しなかったよね」と批判の声が挙がっている。
「本作は、身体障がい者が抱えるリアルな悩みを描いた物語です。しかし、未来に希望を持たせるという意味合いで、原作から若干手を加えた“ハッピーエンド”という展開を選んだのでしょう。しかし、あまりにも出来過ぎた王道な展開に、リアリティを感じず不満に思う視聴者も多かったようです。また、主題歌を担当する菅田将暉を出演させ、視聴率アップを狙ったのでしょうが、これも「視聴率獲得に必死だ」というマイナスな印象を与えることになってしまいました」(ドラマライター)
やはり、現代のドラマでは、「社会性」と「リアリティ」が求められているようだ。果たして、7月16日から放送開始予定の新火曜ドラマ『TWO WEEKS』(フジテレビ系)は、視聴者の求めるリアリティのある展開が描かれるのだろうか?今後の放送情報に注目したい。