今回大いに注目を集めているのは、YouTube上にアップされている公式動画「第九回白鵬杯−世界少年相撲大会−」内で、スタート後6時間32分頃から映し出されている一番。土俵に上がったのは小柄な少年と、彼より一回りも二回りも大柄な少年だった。
自身を体格差で上回る相手力士に立ち合いからつかまり、すぐに土俵際まで追い込まれてしまった小柄な少年。しかし、彼はこれを凌ぐと両まわしをつかんだまま足をかけ、逆に対戦相手を振り回していく。
相手の股下まで頭をつけ、両手で相手の左足を掴むなど、懸命な粘りを見せる小柄な少年。ただ、それでも相手力士を崩すことはできず、遂には両まわしを掴まれ、投げを打たれてしまった。
熱戦を見守る観衆の誰もが、「万事休す」と思ったであろうこの場面。しかし、窮地の少年は両膝をくの字に曲げ、投げをこらえると、ブリッジのような体勢から逆に投げを敢行。驚異的な粘りで対戦相手を先に土俵に這わせ、大逆転での勝利を収めた。
圧倒的な体格差の中、見事に“ジャイアントキリング”を成し遂げた小柄な少年。この取組を受けたSNS上では、「マジですごい、ファンになってしまった」、「大相撲の本場所でもこんな勝負は観れない」、「2人とも真剣に取り組んだから起こった名勝負だな」といった称賛のコメントが数多く寄せられている。
また、今回の一番にはSNSユーザーだけではなく、現役力士の照強や俳優の笹野高史といった著名人も反応。照強は「素晴らしい!」、そして笹野は「応援してます!」と、どちらも惜しみない賛辞を送っている。
小柄な少年も大柄な少年も、勝利に向けて全力を出し切った今回の一番。相撲の醍醐味の1つである“小よく大を制す”を、これ以上ないくらいに体現した名勝負といって全く差し支えはないだろう。
文 / 柴田雅人
記事内の引用について
第九回白鵬杯 -世界少年相撲大会-の公式YouTubeチャンネルよりhttps://www.youtube.com/channel/UCB9GFkg_KyHXOXIQ065gfiQ
照強翔輝の公式ツイッターより https://twitter.com/syoukiterutsuyo
笹野高史の公式ツイッターより https://twitter.com/sasano61