お客の電話番号をキャバ嬢が自分の名刺に書き留めるというものだが、中にはそのメモ替わりに使った名刺を間違えて他のお客に渡してしまうという場合がある。
席についたヨミネ(仮名)は今年、高校を卒業したばかりの19歳で、お店でも最も若い年だった。友達同士で一緒にお店で働くということはよく聞かれる話だが、ヨミネも先にお店で働いていた高校時代の友達に誘われてキャバ嬢を始めることになったという。
童顔で可愛らしいルックスとアニメ声だが、接客はしっかりと盛り上げ上手であり、落ち着いた雰囲気を漂わせていた。
「さっき、また他のお客さんに年齢を間違えられたの。まだ19歳なのに22歳に見られるのはショックだよ。ちょっとしたことかもしれないけど気になるかな。だって先に入店した高校時代の友達は可愛いし、年齢は間違えられることがないって聞くから私もああなりたいな」
ヨミネは友達と比べて自分は老けてみえると笑いながら話してくれた。
新着したばかりの自前の衣装を見せびらかすような仕草をするのがヨミネの大きな特徴だ。そういったキャバ嬢がいた場合は褒めてあげると凄く喜んでくれるので、エロイ視線を投げかけるのではなく、しっかりと衣装の良いポイントを見つけると良いだろう。
楽しく盛り上げてくれたヨミネの名刺の異変に気付いたのは店の外に出てからだった。
名刺の裏にお客2人分の電話番号とメールアドレスが記載されていたのだ。
キャバ嬢の名刺をメモ替わりにして、連絡先を教えることは避けたほうが良いと考えさせるエピソードである。
(月山皇)