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DREAM 高田延彦統括本部長、前田日明スーパーバイザーにリストラ宣告! DREAM発足で始まる危険な場外バトル

 日本格闘技界に新格闘技イベント「DREAM」が産声をあげた。旧PRIDEのやれんのか!勢とK-1やHERO'Sを主催するFEGは13日、都内ホテルで同旗揚げ戦(3月15日、さいたまスーパーアリーナ)を正式発表。ミルコ・クロコップや桜庭和志など総勢22人の豪華参戦メンバーが顔をそろえ、華々しい船出となった。だが、その舞台裏にはいまにも爆発しかねない地雷がゴロゴロ。DREAM発足で始まる危険な場外バトルとは。
 旧PRIDE勢とK-1やHERO'Sを主催するFEGの歴史的和解により開催された昨年大みそか「やれんのか!大晦日!2007」から1カ月半。格闘技界の大連立をうたって手を結んだ2大勢力がこの日、集結した熱心なファン約500人の前で、ついに新イベント「DREAM」の旗揚げを明らかにした。
 公開記者会見には旧PRIDEスタッフでDREAMイベントプロデューサーに就任した笹原圭一氏をはじめ参戦予定選手22人がズラリ出席。桜庭和志や山本“KID”徳郁、桜井“マッハ”速人ら日本人トップ戦士のほか、大物外国人として登場したミルコ・クロコップ。さらにはVTRでファンにメッセージを送ったエメリヤーエンコ・ヒョードルなどそうそうたるメンバーが参戦決意を示した。
 この日はこけら落としとなる「DREAM1」3・15さいたまスーパーアリーナ大会でライト級GP(70kg以下)の開催に加え、今後は同イベントをTBSで地上波放送していくことも併せて発表された。また、DREAM旗揚げに伴い、HERO'Sは事実上消滅する形となった。
 昨年末に大連立を掲げ、ついにDREAMとして新たなスタートを切ったが、決して順風満帆な船出とは言い難い。
 まずは3・5旗揚げの戦極との兼ね合いだ。年明けにはやれんのか!スタッフが戦極と協力するウワサが浮上。その後も三崎和雄VS秋山成勲の裁定問題が噴出した際に、FEGの谷川貞治代表がやれんのか!スタッフと戦極サイドに契約およびモラル違反をブチまけて波紋を呼んだ。

 一連の問題に笹原EPはこの日「三崎選手と食い違いがあったのは事実ですが、誤解は解けています」「お手伝いすることはありません」などと釈明。戦極とは「別にケンカしてるわけじゃありませんから」とあくまで関係良好をアピールしたものの、選手の貸し借りについては明言を避けているだけに、この先は問題が再燃しかねない。
 しかし、火薬庫はそれだけではない。「谷川さんがDREAMにはプロデューサーとして参加しないことや笹原さんがトップでやることは問題ないでしょうけど、やっかいなのは前田(日明)さんの処遇と、高田(延彦)さんとどう付き合うか。礎を築いてきた重鎮2人をおざなりにはできない。それらを谷川、笹原の両氏が解決できますかね。下手したら2人はまた冷戦状態になりかねない」(TBS関係者)
 そのキーマン2人には谷川代表がこの日、「前田さんにはスーパーバイザー、高田さんには統括本部長という肩書きがありますが、なくなります。別にケンカしているわけではありません」といきなり非情な“リストラ”を宣告している。だが、この発言については「安易すぎる」(前出関係者)との声もあり、今後予断を許さない状況。谷川代表によれば、前田SVは近日中に会見を行う予定というから、何らかの動きがあるとみられる。
 なお、この日の公開会見では秋山と桜庭がヌルヌル騒動以後、初めて顔を合わせた。両者とも一べつくれることもなく、ただのニアミスに終わったが、会場に駆け付けたファンの20代男性は「あわよくば2人が乱闘でもしてくんないかって、そんなドリーム抱いちゃいました」とやや興奮気味に語っていた。
 様々な火種を抱えながらスタートするDREAM。果たしてファンに夢を与えることができるのか、まだまだ予断を許さない状況といえそうだ。

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