「テレビをつければAKB、雑誌を開けばAKB。CM・音楽番組・メンバーがソロで出演するバラエティー番組・ドラマに出ずっぱりでメンバーをテレビで見ない日はなかった。これまではグラビアアイドルの既得権益だった少年誌のグラビアもAKBが独占。グラドルは数少ない枠を争うこととなった」(テレビ関係者)
6月に行われた第3回総選挙はかつてない盛り上がりをみせ、昨年1位の大島優子にリベンジした前田敦子は涙ながらに「私のことは嫌いでもAKBのことは嫌いにならないでください!」とファンにあいさつ。なかなかの名言だった。
もともと名古屋を拠点とするSKE48、大阪を拠点とするNMB48、20歳以上のメンバーを集めたSDN48という姉妹ユニットがあったが、今年は福岡を拠点とするHKT48、また、国内に止まらずインドネシア・ジャカルタを拠点とするJKT48、台湾・台北を拠点とするTPE48が続々と誕生。さらには、AKBの総合プロデューサーである秋元康氏がプロデュースを手がけ、所属レコード会社の所在地をグループ名につけた乃木坂46も結成された。
「本来、『日本レコード大賞』は楽曲が評価されるもので、昨年までのAKBはまったく楽曲が評価されず大賞は獲れなかった。しかし、さすがに今年はこの勢いを無視できず、ほぼ大賞は内定」(レコード会社関係者)
とはいえ、良いことずくめというわけでもなさそうだ。
「シングルがバカ売れしたのも、総選挙の投票権や握手会の抽選券がついているから、純粋に曲が売れたわけではない。SDNは来年の3月で事実上の解散。AKBもそろそろメンバーをシャッフルしないと人気は維持できないだろう。一部週刊誌では運営会社社長の黒い“裏の顔”も報じられた」(同)
来年はAKBの真価が問われる1年となりそうだ。