全員が台湾出身のメンバーで、2009年にデビュー。ツインボーカルのティンティン、ガーガーを筆頭に、ベースのカイカイ、ドラムのアシャン、ギターのレイボウ、DJのグーグーによる6人組バンド。ストリート感あふれるサウンドとダンスを融合させ、台湾を中心に中華圏の若者たちから絶大な人気を誇る。昨年には初来日し、ライブイベント「サマー・ソニック」にも出演。海外進出のチャンスをうかがっていた。
1万人を集めた同日のライブでは、開始8時間以上前から、会場前にはすでに入場を待つファンによる長蛇の列ができ、地元での人気の高さをうかがわせた。その期待に応えるかのように、ライブでは新曲「我無法不愛称」や代表曲「射手」など全33曲、3時間半の圧巻のステージを披露した。
日本進出に向けて、すでに日本語の勉強もスタート。会見では覚えたての日本語で自己紹介をしてみせた。「ORANGE RANGEやDragon Ash、m-floなど、同世代の日本のアーティストにとても影響を受け」たと語る6人。アシャンは「LUNA SEAの台湾公演を観てドラムを始めた。日本の音楽が僕の原点」と日本への憧れを隠さない。
メンバーの日本びいきは並大抵のものではないようで、ガーガーが好きな日本人タレントの名前に「『東京ラブストーリー』の鈴木保奈美さん」とシブイ答えを返せば、グーグーは「『スラムダンク』に出てくる桜木花道が初めてバスケットシューズを買った店にそっくりなところを歌舞伎町で発見し、テンションマックスになった」というエピソードを明かしてみせた。
地元メディアから、日本のコメディアンが多く所属する吉本興業に選ばれた理由についての質問が飛ぶと「(リーダーでお笑い担当の)カイカイの才能が買われたのではないか」とコメントして笑いをとった。
その気持ちもまんざらではないのか、「みんな『ロンドンハーツ』が大好きで田村淳さんと共演したい。『黄金伝説』の1万円生活にも挑戦してみたい」(カイカイ)とバラエティー進出にも意欲を見せ「テレビでのリアクションの勉強もしてます」と冗談を交えて話した。最後は「いつかは日本武道館でライブをしたいけど、それまでは小さなライブハウスからのスタートでも構わない」(グーグー)と芸人にも負けず劣らずのプロ根性で日本進出を宣言した。
来月16日には昨年に引き続き「サマーソニック」に出演する予定だ。
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