強敵と互角に戦ってきた実力はダテではなかった!デビュー戦を勝って以来、(2)(2)(3)(3)(2)着と歯がゆい競馬が続いていたスマイルジャックが、ようやく念願の2勝目を挙げた。
小桧山師が常々「優等生」というほど、競馬センスのいい馬。いつもは好位からそつなくレースを進めていたが、この日は違った。
好スタートから積極的にハナを切り、3角手前まで他馬を引っ張る力任せのレース。小牧騎手は「前回、乗ったときはソロッとゲートを出たのに掛かり気味だったから、今度は折り合いに専念するより、思い切って乗ろうと思っていた」と予定の行動だったことを打ち明ける。直線に入っても脚色は衰えず、終わってみれば着差以上の完勝だった。
「タメてもあまり良くないことがわかっていたので、早めに追い出した。しっかり伸びてくれた。まだ子供っぽいところがあるし、体も緩い。しっかりしてきたら大物になるかもしれない」と今後を楽しみにしていた。
一方、小桧山師は「(皐月賞の権利が獲れて)今はホッとしています。ただ、体重が10kg減っていたように、かなりデキが良かった。中間、もっと楽をさせて、この状態を皐月賞にもっていきたかった」と複雑な表情をのぞかせた。
だが、この勝利で、愛馬に対する信頼はこれまで以上に。「開業13年目になるけど、これほど手応えを感じさせてくれた馬は初めて。皐月賞は同じくらいの馬体重で臨めるように仕上げたい」
本番へ向けて、トレーナーの気持ちはすでに戦闘モードに切り替わっていた。