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プロフェッショナル巧の格言 タージン(テレビリポーター) スタッフの支えで100%出し切る 関西「ロケの神様」の真骨頂(1)

 「さ、今日はどんな感じでお話したらええんですか? 私の来歴、それから今の仕事になるんでしょうか?」
 メガネの奥のクリクリ眼が人なつっこく笑っている。冒頭から軽快なタージン節で始まったインタビュー。取材というより、漫談を聴きに来たという感じだ。タージンは芸歴31年、芸人としては漫談で舞台を務めているが、その真骨頂は、やはりテレビ番組のリポーター。現場におけるリアルな描写とテンポの良い独特のおしゃべり、そしてメガネに蝶ネクタイという個性的なルックス。テレビのワイドショー番組のリポーターとして長年活躍し、ついた呼び名が「ロケの神様」。
 「そない言うてくれはるんは非常に嬉しく、面はゆいんですが、僕自身は神様やとか達人やなんて思ったことはありません。冷静に考えたら、長くやって、こなした本数が多いから、そんな風に呼んでもらえる、ということでしょう」

 立て板に水のしゃべり口調、聴く者を惹きつける間とテンポの良さは、落語のそれに近い。それもそのはず、タージンの芸人人生の入り口には落語があったからだ。
 「僕は演芸好きの両親の影響もあって、子供の頃から落語が大好きで、大学時代は『地獄家但馬春(タジマハル)』の芸名で落語をやってました。この芸名が『タージン』のいわれでもあるんですか、卒業したら桂朝丸(現・桂ざこば)師匠に入門して落語家になる、と決めてたんです。ところが半分いちびりで応募・出演した『お笑いスター誕生』で2位になり運命が変わりました。『おもろいやっちゃ』いうんで、タレント仕事で色々声をかけてもらえるようになり『これはプロでやっていけるんちゃうか?』となってピン芸人に、それが現在にまで…というわけです。でも、今も落語家さんには憧れの気持ちがあるんですよ。人生が二度あれば、今度はたぶん落語家です(笑)」

 はずみで入ったような芸能界。その中で切り開いた独自の世界がリポーターというわけである。では「ロケの神様」にとって、リポーターとは何か?
 「リポートと実況は違います。実況はその場の状況を伝えることが狙いですが、リポートは伝達やなくて紹介です。そやから聴いてる人、見ている人に感心を持ってもらう話し方をせんとあきません。そして、その話し方の中にこそ、リポーターの個性が出るんです」

 今やリポーターとしては大ベテラン。長続きの理由を聞いてみた。
 「リポーターとしてここまでやってこられたのは、やっぱり、この仕事が好きで、僕に向いてたからでしょう。普通、ロケ番組のリポーターというのは、タレントにとっては、登竜門なんです。現場のリポーターとしてスタートし、そこで認めてもらってスタジオへ呼んでもらい、司会者となって番組を仕切る。つまり、芸人にとっては成功へのきっかけ、腰掛けみたいな部分があるんです。初めの頃は、僕にも多少はそんな意識がありました。でもロケ現場で色んな人に出会っているうちに、ナマの現場いうのは、なんでこんなにおもろいんやろいう気持ちが強くなりましてね、現場から離れられなくなったんですよ。そのことによって皆様から『ロケの達人』と呼んでいただけるようになりました。芸能界というところは、おもしろい、しゃべりがうまい、機転が利く、というふうに、なにかしら個性がないとしんどい世界です。その意味で『ロケならタージン』という色が付いたことは、ホンマにありがたいことやと思ってます」

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