23日に同級15位の山口真吾を相手にV4戦に臨む。この日は、元日本ランカーを相手に4ラウンドのスパーリングを行い、ワンツーや左右フックなどのコンビネーションで圧倒した。
その後も2ラウンドのミット打ち、サンドバック打ちなど精力的に汗を流した。
減量も順調に進んでいるという内藤は舌も滑らか。「(勝って)坂田(健史)くんの試合をゆっくり見たい。負けたら海外に逃げますね」とジョークも飛び出した。「とにかく勝ちにこだわりたい」と必勝を誓う。
同ジムの宮田博行会長も「きょうはスピードを殺してやってたみたいなんですけど、まだまだ速くなるんじゃないですかね」と太鼓判を押した。
防衛に死角なしと思える内藤陣営だが、悩みの種がある。
宮田会長によれば、内藤はこれまで試合3日前まで1日2時間は体を動かしてきた。この調整法に「練習しすぎ。毎度毎度、多すぎますね」(宮田会長)とオーバーワークの危険性を指摘する。
「心配性なんで、休めと言われてもできない。どうしても走ったりするんだよね」と反省する内藤だが、調整に失敗すれば思ったように動けず、防衛の成功率も下がるのは当然。まして現在34歳。「負けたら先はないと思ってます」と語るように王座陥落は、即引退につながりかねない。
内藤陣営は隠れてトレーニングをしていないかをチェックしようと“監視役”を置くことにした。宮田会長は「練習しすぎないように、今回は野木(丈司トレーナー)さんに試合前日まできっちりと監視してもらいます。ジムに来なければ、トレーニングできませんから」と明かした。
野木トレーナーも「休むことも大事な練習メニュー。(予定が)計算できないっていうのは、調整の狂いにつながってしまいかねない。1週間前には(メニューを)終えたい」と内藤に練習自粛令を下した。
異例ともいえる“練習メニュー”は、内藤の耳に届くのだろうか。