NEVER無差別級王者KENTAはこう言った。14日の新日本プロレス、東京・両国国技館大会で、ジェイ・ホワイト、高橋裕二郎とのバレットクラブトリオで、後藤洋央紀、石井智宏、YOSHI-HASHIのCHAOS勢と対戦したKENTAは、その前にコメントを出したジェイについて「アイツなげぇなぁ」と注文をつけた。「みんな疲れてるでしょ。座りましょうよ」と報道陣に語りかけその場であぐらすると、ジェイに負けない長さで、試合後に控室前で大乱闘を繰り広げた前王者の石井について「俺は大人だから」と冷静に分析している。
8月末のイギリス大会でバレットクラブの介入により、石井から王座を強奪したKENTAに対する石井の怒りは尋常ではない。控室前での乱闘も、一度引き揚げたにもかかわらず、再び出てきて怒号が飛び交った。KENTAは石井を馬鹿にしたスタンスを崩していない。ただ、あの乱闘をしたことで、再戦を受けざるを得なくなったのは事実だろう。
KENTAは「彼の思いが成仏できないのは分かるよ。だから彼が次、やるべきなんじゃないの? ファンのみなさんと彼が一丸となって、これを取り返してくれよ、頑張って」と挑戦を受諾。新日本は『POWER STRUGGLE 〜スーパーJr. タッグリーグ2019〜』11.3大阪府立体育会館(エディオンアリーナ大阪)大会での再戦を発表した。
バレットクラブに入ったKENTAだが、リーダーのジェイにも小言を言える立ち位置をキープしており、利用することはあっても利用されない(されたくない)という気持ちはヒシヒシと伝わってくる。正攻法のスタイルでも石井とは合うはずだが、セコンドを巧みに使いながらNEVERのベルトを死守し、東京ドーム大会にチャンピオンとして臨みたいところ。石井の怒りをあざ笑うKENTAの余裕を石井が丸のみできなければ、今のKENTAから勝利を収めるのは厳しいだろう。
(どら増田 / 写真・藤井ギダイ)