search
とじる
トップ > ミステリー > 地球外生命体は実在した!? 太陽系の「生命がいるかもしれない」天体

地球外生命体は実在した!? 太陽系の「生命がいるかもしれない」天体

pic pic

画像はイメージです。

 5月26日、アメリカ航空宇宙局(NASA)が木星の衛星エウロパを目指して打ち上げる無人探査機の開発に着手したとのニュースが報道された。打ち上げは2020年代を目標にしているという。

 惑星である木星自体ではなく、なぜ衛星のエウロパなのか。じつは、このエウロパには生命が生息している可能性があると考えられているのだ。

 エウロパはハッブル望遠鏡や木星探査機ガリレオ等による観測結果より、表面に厚さ3キロにも渡る厚い氷の層がある事が判明している。近年の研究では、この厚い氷の下に、木星からの潮汐力で発生する熱によって巨大な海に似た環境が形成されていると考えられており、地球の深海にある海底火山や熱水噴出孔周辺と似た環境が整っていると見られている。つまり、生命の存在に必要な熱と化学物質が存在している可能性が高いため、何らかの有機生命体が存在している可能性もあるのだ。もっとも、SF映画に見るような知的生命体ではなく、微生物や魚に似た生命体が存在する程度だろうが…

 エウロパは以前より生命の存在する可能性が高いと言われていた天体であるが、実は太陽系には他にも生命が存在しているのではないかと見られている天体がある。

 土星の衛星エンケラドスはエウロパと同様に全体を厚い氷で覆われており、その下には水が存在しているのではないかと見られている。また、土星探査機カッシーニの観測データによれば、生物の成長に欠かせない炭素や水素、窒素、酸素といった有機分子が存在する可能性があるとされている。エンケラドスには氷の層に出来た深いヒビ割れから氷が吹き上がる現象が観測されており、潮汐や海底火山などによる活発な地殻変動によって生命が存在できる環境が整っているのではないかと見られているのだ。

 また、太陽系で地球の隣に位置する火星も生命が存在しているのではないかと考えられている惑星である。火星の大気は非常に薄いが、メタンや大量のホルムアルデヒドが存在していることが明らかになっている。ホルムアルデヒドはメタンの分解によって生成され、本来ならば7.5時間で分解されてしまう。これが大気中に高濃度で存在しているため、メタンを分解できる微生物が存在しているのではないかと考えられているのだ。火星の表面にはかつて地表に水が流れていた痕跡が存在しているし、今は活動を停止しているが火山も存在しているため、生命が生まれる環境は整っていたと見られている。そのため、火星の極地や地下で微生物が今も存在しているのではないかと考えられているのだ。

 他にも土星の衛星タイタンや木星の衛星イオ、準惑星のケレスなど、生命が存在している可能性のある天体は太陽系内に複数存在している。近い将来、我々は同じ太陽系内で「遠い親戚」を発見する日が来るのかもしれない。

文:和田大輔 取材:山口敏太郎事務所

関連記事

関連画像

もっと見る


ミステリー→

 

特集

関連ニュース

ピックアップ

新着ニュース→

もっと見る→

ミステリー→

もっと見る→

注目タグ