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プロレスデビュー2戦目をひかえる赤井沙希 心中を語る!

 最初は、仕事だった。ラジオ日本の深夜番組『ラジオ新日本プロレス』のアシスタントを務めることになったため、プロレスを学ばざるをえなかった。2012年、春のことである。

 「もともと、K-1とかPRIDE、ボクシングは好きで観にいってたけど、プロレスはぜんぜん知らんくて。仕事でやるようになったんで、観にいくようになったら、そこからどっぷりハマってしまった」

 父は、“浪速のロッキー”こと赤井英和。現在は、俳優だ。英和と前妻の間に産まれたのが、赤井沙希。タレント。伝説のプロボクサーの長女で、170cmを超える長身。関西人というパーソナリティも含めて、リングに立つ素材が整っていた。現に、22、3歳のころ、ボクシングを習ったこともあり、石井和義(正道会館宗師&K-1創始者)さんから「K-1の女子選手になれ」と言われたことがある。

 ところが、その話はいつしか立ち消え。26歳になった今年、所属するオスカープロモーションを介してDDTを知った。気づいたら、8・18両国国技館大会のリングに立つことになっていた。セコンドでもなく、ラウンドガールでもなく、プロのレスラーとして、だ。

 「ボクサーの娘というだけで、めっちゃハードルが上がるんですけど、ほんまは運動神経ゼロ。泳げないし、逆上がりできひんし、二重跳びもできひん。50m走で10秒切ったことないし、リズム感もない。だから、怖くて、不安で。試合が近くなったころは、夜ひとりで新木場(1st RING)行って、練習してましたね」

 芸能の仕事がハードでも、1日3時間、週3ペースで練習した(現在は、東京女子プロレスのメンバーと練習)。モデル体型を崩さないまま、レスラーとして通用する肉体づくりを、食事とサプリメントで駆使した。

 「私が注目されることによって、よく思わへん選手がいっぱいいるんちゃうかなって。ポッと出で、プロレスを踏み台にしてんちゃうの、そう思われるかもって、最初は怖かった。でも、DDTの選手は家族みたいで、私の身長や手足の長さを生かした技を一緒に考えてくれたり、教えてくれたり」

 “ポッと出”の選手ではないことを証明すべく、DDT11・4大阪で、デビュー2戦が決定した。早すぎる凱旋マッチだ。
 「2戦目から、評価がさらに厳しくなると思うんです。母はアドバイスをくれますね、『あんたはドンくさいねんから、もっとウィービングとステップを使え。家で紐張って、練習しろ』って」

 母は元ジムトレーナー。「運動神経ゼロ」で「ドンくさい」沙希はじつは、サラブレッドなのだ。(伊藤雅奈子)

●赤井沙希デビュー第2戦目
日時:11月4日(日)
時間:16時半開場、17時半開始
場所:大阪・ボディーメーカーコロシアム(大阪府立体育会館)第二競技場
対戦カード:坂口征夫&赤井沙希vs彰人&紫雷美央(※パートナーの坂口は、父が元プロレスラーの坂口征二、弟は俳優の坂口憲二)
詳細はホームページにてhttp://www.ddtpro.com/

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