広島市内の県立高校の男子生徒7人が4〜5月、校内の女子更衣室をスマートフォンで盗撮した動画を「LINE」に投稿していたことが分かった。学校外への動画の流出は、見つかっていないという。広島県教育委員会によると、7人の男子生徒は4月中旬〜5月初旬に複数回、体育の授業の着替えに使う女子更衣室の内部を、隙間からスマートフォンで撮影。「LINE」でグループ登録者だけが見られるように投稿していた。
5月2日に盗撮のウワサを聞いた一部の保護者が、高校に相談して発覚。問題の7人とは別の生徒が不鮮明な静止画像を携帯電話に保存し、事件の確証が得られたため、高校側が広島県警に被害届を提出した。
県警は生徒から事情を聴いた上で6月7日、学校に捜査結果を通知。盗撮に関わった7人を特定したが、事件性が低く常習性もないとして立件を見送る方針を伝えた。高校側は6月、7人に2日間、自宅で反省するよう指導。全校集会を開いて、校長が女子生徒全員に謝罪した。保護者には文書で経緯と謝罪を伝えた。県教委では、学校への携帯電話の持ち込みを禁じる方向だという。
中にはショックで、一時は食事を摂れなくなった女子生徒もいたという。校長は「本当に残念。女子生徒の心のケアを続けたい」と話している。
(蔵元英二)