そこで気になるのが、和田アキ子の動向であろう。和田は2016年に落選、40回目の出場とはならなかった。これには、出場メンバーの若返りを目指すNHK側の意向もあったと言われる。この年はラジオ番組で「早く日本を脱出したい」と恨み節全開であった。
ただ、翌2017年も、紅白出場を願っていたが落選。この年に引退を発表した安室奈美恵さんに、出場機会を譲ったとも取れる高飛車発言も話題となった。
昨年、2018年はかなり気合が入っていた。何しろ、歌手デビュー50周年のメモリアルイヤーであり、「3度目の正直」を目指すべく、紅白出場へ向けての猛アピールを行った1年と言える。まず5月に、若者層に人気のBOYS AND MEN研究生とのコラボシングル『愛を頑張って』をリリース。さらに、秋には日本武道館において2日間にわたって、『WADA fes」〜断れなかった仲間達〜』を開催。紅白には、その年にブレークしたお笑い芸人も出場することから、和田のものまねで人気を博したMr.しゃちほこがテレビに出始めたタイミングすら、紅白シフトかと言われた。ただ、こちらも落選している。
さすがに、今年は諦めているのかと思いきやそうではない。今年は4月に老舗ジャズクラブ、ブルーノート東京で2日間にわたってコンサートを開き、実力派シンガーとしてのアピールを行っていると言える。近年の紅白は、審査に関係ない特別枠も用意されている。和田はまだ、紅白出場を諦めていない可能性は十分ありそうだ。その場合、秋以降に、紅白出場へ向けての何らかのアピールも生まれてくるかもしれない。引き続き、注目であろう。