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コラボや本気ユニットも… 意外なお笑い芸人の歌手デビューはもはや黒歴史?

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アンジャッシュ・児嶋一哉

 芸人一本では食えないため、アルバイトで生計を立てるのが若手芸人。対して、テレビタレントとして成功した人気芸人たちは、儲けを考えない“副職”として、番組コラボで歌い手になるパターンがある。アンジャッシュもそんな1組だ。

 児嶋一哉は、俳優として引く手あまた。渡部建は女優・佐々木希との間にもうけた第一子を育てる新米パパとして、仕事の幅が拡充中。多忙極める2人にとって、初にして唯一の地上波冠番組が千葉テレビの「白黒アンジャッシュ」だ。

 所属するプロダクション人力舎のみならず、あらゆる芸人が出演して、アンジャとトーク、ゲーム、ロケを展開する同番組。04年に始まり、すでに放送回数760回超え。あの明石家さんまが、唯一チバテレに出た番組が、これである。

 そんなアンジャが16年にリリースしたのは「白黒つかない(feat.アンジャッシュ)」。女性アイドルユニット、ベッド・インのアルバム「RICH」に収録されているため、メイン歌唱は当然ベッド・イン。2人は合いの手でセリフを入れているだけだが、「白黒アンジャッシュ」のエンディングソングに起用された。

 アンジャのほか、バラエティ番組から、過去には意外な組み合わせが歌手デビューに至っている。ますだおかだ・岡田圭右、小島よしお、波田陽区による“スベラーズ”だ。松竹芸能(岡田)、サンミュージック(小島)、ワタナベエンターテインメント(波田)という越境トリオは、フジテレビ系「クイズ!ヘキサゴンII」のレギュラーメンバーだったことで実現した。

 同番組からは、「NHK紅白歌合戦」に出場した大ヒットユニット・羞恥心(つるの剛士、上地雄輔、野久保直樹)が誕生している。ほかにも、芸人、モデル、歌手、役者、元アスリートからフジ局アナまで、さまざまな肩書きを持ったヘキサゴンファミリーがグループを結成、掛け持ちする形でCDをリリース。フジの番組内で歌唱していた。

 スベラーズは、岡田が「ダダ・スベリ」の名義でリーダーを務めた。小島は「チョイ・スベリ」、波田は「波田」で唯一そのまま。09年、CD「ひとつ500円で買い取らせていただきます」を発売した。空前のヘキサゴンファミリーブームだったため、それまでのシングルは、すべてオリコンチャートでトップ10に入っていた。しかし、このトリオが初めて圏外。これも、引退した島田紳助プロデューサーの目論見だったという。

 バラエティ番組発進の芸人歌手が大ヒットし、紅白歌手にまで上りつめた例はいくつもある。日本テレビ系「ウッチャンナンチャンのウリナリ!!」から、ポケットビスケッツとブラックビスケッツ。フジ系「とんねるずのみなさんのおかげです」から、野猿。吉本芸人が出演した日テレ系ドラマ「明日があるさ」と映画「明日があるさ THE MOVIE」から、Re:Japan。フジ系「ワンナイR&R」から、ゴリエ(ガレッジセール・ゴリ)ほか。

 アンジャ、スベラーズはあくまでもコミックソング。本人たちにとっては黒歴史だったかも……。

(伊藤由華)

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