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芸人のギャラ、吉本以外の事務所は? 10倍以上もらえている“天国”な老舗が

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土田晃之

 闇営業問題からお家騒動にまで発展した吉本興業の一件で、あらためて所属芸人の「ギャラの低さ」に注目が集まっている。 7月22日に行われた岡本昭彦社長の会見では、記者からの「ギャラの取り分は芸人1、会社9とも言われる」といった質問には、「5:5、多くて芸人4会社6」と回答し、当の所属芸人たちからは反論の声も挙がっている。中には、わずか1円の振込を暴露した人間もいた。

 だが、芸能事務所のギャラの取り分はどこもシビアである。「5:5」が本当ならば、ごく一般的な数字ではあろう。さらに、特殊なケースもあり、関西の吉本興業と並び、関東の老舗事務所と呼ばれる太田プロダクションのギャラ制度が挙げられる。

 太田プロは、新人時代は安いものの一定の給料は出るようだ。ただ、これにはカラクリがあり、売れてブレークした後も給料制が続いていくため、芸人の取り分は少ないままだ。土田晃之がU-turnで『ボキャブラ天国』シリーズで(フジテレビ系)ブレークしても、給料が20万円程度だったのはよく知られている。営業先などへ自分が電車で行くと、Take2やプリンプリンなど他事務所の芸人たちは、ボキャブラマネーで外車を乗り回していたという。土田は事務所に直談判し、若手芸人の給料制を歩合制に変えさせた。

 だが、これも良いことばかりではなく、有吉弘行は猿岩石時代にブレークした後、給料制が続くも、売れていたためある程度の大金を手にした。ただ、人気に陰りが見え始め、コンビ解散をするかしないかといったタイミングで歩合制に戻されたという。かなりシビアに将来性が見られていたと言えるだろう。

 こうした厳しい事務所に対して、芸人にとって天国と言われるのがマセキ芸能社である。ウッチャンナンチャン、ナイツ、三四郎などが所属し、アットホームな会社として知られる。小規模な事務所かつ、それぞれの所属芸人の知名度の差もあるため、ギャラの取り分などははっきりとはわからないものの、ナイツの塙宣之いわく「同じ仕事でも吉本芸人の10倍のギャラはもらえる」という。老舗事務所だけに営業仕事なども多いだろう。

 芸人を志す場合、どの事務所を選ぶかはひとつの運命の分かれ目とも言えるかもしれない。

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