元気がない格闘技界と崖っぷちの本紙に猪木から闘魂注入だ。
「故・内外タイムス新聞葬」の介錯人としてした猪木。この日は戦極で格闘家デビューすることになった石井から直接報告があったことを明かし「この前向こう(UFCライトヘビー級王者)でチャンピオンになったRYOTOとブラジルの道場で練習してたみたいだが、まあ良い才能を持ってるんだし、良い人たちと出会って上を目指してほしい」と激励エールを送った。
猪木流アドバイスは格闘技界の次代を担う石井だけにとどまらなかった。倒産危機の崖っぷちから生まれ変わった新生内外にも「最近は格闘技が減ってる。格闘技やプロレスをもっと扱わないと」と注文。「プロレスっていうのはまだまだ潜在的なファンがいて、もっと書いてくれたら深いところが出てくるですよ」と、業界で生き残るための“道”を指南だ。
本紙新聞葬には、プロレス界からも多くのレスラーや関係者が集結したが、そんな中メッセージを発したのが藤原組長だった。「オレも還暦で内外と同じちょうど60歳になるんだが、きょう内外の生前葬が終わったってことで、俺もここから生まれ変わるって気持ちになった。まずは去年の復帰戦で初代タイガーマスクに負けてるから、その借りを返さなきゃな」
藤原組長といえば、昨年12月の昭和プロレス第2回興行で胃ガンから復活。初代タイガーの強烈ミドルキックの嵐に悶絶KO負けを喫したが、そのリベンジを果たすべく組長は「最近初代タイガーがIGFに上がってるみたいだけど、猪木さんのところでタイガーとの試合を組んでもらえたら。IGFは8月に試合あるんだろ」とIGFでの再起プランをブチあげ「最近タイガーは太ってデブになってるから、相撲ルールなんてどうだ。前みたいに蹴りを食らわなくてすむから勝てそうだしな」と8・9「GENOME9〜今がチャンスだ!〜」(東京・有明コロシアム)参戦を直訴していた。
格闘技界の大器と新生内外への闘魂注入。幾多の荒波を潜り抜けてきた猪木がゲキを飛ばした。
◎ZERO1大谷と緊急合体
ZERO1の大谷晋二郎社長が猪木と緊急合体。協力に前向きな姿勢を見せた。
この日の新聞葬終了後、大谷は「憧れてプロレス界に入った」という猪木とガッチリと握手。今後の共闘についても「機会があれば」と前向きな意見を示した。また、世界ヘビー級王者の崔領二も「業界全体を盛り上げていきたい。盛り上がるのであればなんでも」と協力を惜しまないことを約束した。
協調路線を示したZERO1勢。今後の交流に期待が集まる。