しかし、次戦の先発・大貫晋一が乱調で2回1/3で降板。6日は敵地ナゴヤドームでのドラゴンズ戦、先発・平良拳太郎が3回2/3、7日の先発・上茶谷大河が1回2/3と、若いスターター陣が次々と早い回でマウンドを降りるケースが続いてしまった。
すると、当然そのしわ寄せは、中継ぎ陣に圧し掛かってくる。この4連敗中、最近勝ちパターンでの登板で結果を出している武藤祐太が5日と6日に連投し、6日は回跨ぎで2イニング。同じく国吉佑樹も5日と7日に登板。貴重なベテランサイドハンド・藤岡好明は5、6、8日に登板。今やセットアッパーとして機能している三嶋一輝は5〜7日で3連投。一度は先発に戻り結果を出していた石田健大は8月29日から再び中継ぎに配置転換され、この期間は7日〜8日に連投し、7日は2イニングを任された。
登板試合数も、三嶋の63試合を筆頭に、国吉も48試合、石田は先発転向した時期もありながらも34試合とフル回転。上記のほかの投手陣も30試合程度となってきているだけに、勤続疲労が心配な状況だ。三嶋は「ワンアウトずつ、取っていくだけ」と、優勝のかかっている胸突き八丁のこの時期の覚悟を語ってくれたが、勝ちパターンでの登板とビハインドの場面では、疲労の形も違うと想像される。
ベイスターズが現在、2位に付けられている最大の原動力は、昨年同様強力なリリーフ陣のフル回転によるところが大きい。この先負けられない戦いが続いて行くが、彼らの疲労度もますます心配になってくる。勝ち星とリリーバー達の身体のケア。ラミレス監督はこれらを天秤にかけながらの難しい采配が続いて行きそうだ。
取材・文・写真 / 萩原孝弘