本作は、第138回直木賞受賞作品「私の男」(桜庭一樹)を映画化した作品で、10歳で孤児となった、少女・花(二階堂ふみ)と、花を引き取った遠縁の青年・淳悟(浅野忠信)との禁断の愛を描いている。また、モスクワ国際映画祭コンペティション部門への出品も決定している。
浅野は、「個人的な話ですが、30代は大変な時期でした。役者としても、苦手なことをどう克服するのか、得意なことをどう伸ばせばいいのか、いろいろ向き合う事が多かったです。そんななかで、40歳になったら、こんな役をやりたいとかイメージすることも多くて、そんなイメージしていた役を頂けた気がして、台本を読んだ時にすぐにでもいけると思いましたし、どう自分のモノにしていくか考えるのが楽しかったです」と撮影を振り返っていた。
二階堂は、中学生の時に原作を読んだと話し「撮影の一年前に撮影のオファーが来たのですが、その2年前に熊切監督に初めてお会いした時から、直感的に熊切監督の現場に絶対行かなきゃと、運命的なものを感じ想い続けていたので、熊切監督の現場に行ける事だけで幸せに感じたのを覚えている」と撮影への想いを語っていた。
撮影現場で、「この作品を問題作にする」と話していた事を聞かれ熊切監督は、「こういうテーマは、今の日本映画は、避けがちだと思うのですが、文学では描かれているので、映画も負けてはいられないと想いはありました」と語っていた。
イベントでは、紋別のゆるキャラ「紋太くん」が、今年着氷したという流氷を持って駆けつけ、出演者にプレゼントしていた。映画『私の男』は6月14日より新宿ピカデリーほか全国公開。