今年は地方出身騎手の当たり年。これまで行われた平場重賞98レース中、地方出身騎手が挙げた勝利は約3分の1の31勝(うち1勝は現地方所属の吉田稔)にも上る。140人以上いる“プロパー組”に対し、移籍組はわずか9人。前述の3騎手は有力馬がこぞって集まるとはいえ、今年の暴れっぷりは驚異的だ。
とくに、岩田と内田の大舞台での活躍ぶりは顕著で、GIは併せて5勝。春には古馬の芝中長距離GIの2レース(天皇賞・春、宝塚記念)を両者で分け合っているのだからすごい。
今回2人が騎乗するアドマイヤモナーク、ポップロックはともに3強の陰に隠れがちだが、実力は確かだ。モナークは今年重賞2勝を挙げ、久々の前走・京都大賞典でも差のない2着。対してポップロックはGI2着3度(海外含む)の実績に加え、東京コースは<2101>と、とにかく相性がいい。
秋華賞(岩田)、菊花賞(内田)をそれぞれ制して勢いに乗る2人に、ダイワスカーレットの安藤勝を合わせた表彰台独占のシーンがあっても何ら驚けない。