別府大会のセミファイナルはIWGPタッグ王座のタイトルマッチ。バレットクラブ、タマ・トンガ&タンガ・ロアのG.o.Dに、石井智宏&YOSHI-HASHIのCHAOSタッグが挑戦したが、バレットクラブの新メンバーKENTAが介入して、YOSHI-HASHIがフォール負け。G.o.Dが防衛したものの、遺恨を残す結果となった。
メインイベントでは、ブリティッシュヘビー級王座の棚橋弘至に、前王者のザック・セイバーJr.が挑戦。前哨戦で、ザックの“引き出し”を全て開けたつもりだった棚橋がリターンマッチでも優位に試合を進めていくが、最後はコブラツイストの掛け合いからザックがグランドコブラツイストに移行しカウント3。棚橋が尊敬する藤波辰爾も得意としている技であり、完全に「やられた」形となってしまった。わずか2週間天下となった棚橋は、来年1月のダブルドームに向けて、どんな動きをするのか?棚橋も柱のひとつにならなければダブルドームの成功は厳しい。
飯伏幸太の地元凱旋となった鹿児島大会。『第12回ヤングライオン杯』は5試合を消化して、本命の海野翔太と成田蓮、そして、LA道場のカール・フレドリックスが勝ち点8でトップ。LA道場のクラーク・コナーズが6点で追う展開だ。残り2試合だが、最終戦が行われる22日兵庫・神戸ワールド記念ホール大会では、海野とフレドリックス、成田とコナーズの直接対決が決まっており、最終戦までもつれるのは必至だ。IWGPジュニアタッグ選手権試合では、石森太二&エル・ファンタズモが、ウィル・オスプレイ&ロビー・イーグルスの挑戦を退けた。
メインでは、飯伏が持つ『東京ドーム・IWGPヘビー級王座挑戦権利証』争奪戦が行われ、『G1クライマックス29』で飯伏を破ったKENTAが挑戦した。しかし、バレットクラブ入りを果たしたKENTAはG1の頃とはやはり別人だった。G.o.Dも介入し放題で、飯伏は孤独な戦いを強いられるが、G.o.DとKENTAに前日、痛い思いをさせられた石井&YOSHI-HASHIが助っ人に現れG.o.Dを排除。飯伏は掟破りのカミゴェなどに苦しめられたが、最後は本家のカミゴェを叩き込みカウント3。G1のリベンジを果たし、挑戦権利証を死守した。
すると、次なる挑戦者として、G1で飯伏に勝ったEVILが登場。飯伏も挑戦を受諾した。近日中に正式決定するだろう。
試合後、飯伏は地元に“G1優勝”を報告し「IWGPヘビー級とIWGPインターコンチネンタルの2つ巻いて鹿児島に戻ってきます」と地元のファンに史上初のIWGP2大王座戴冠を約束した。内藤哲也も挑戦をチラつかせているが、ダブルタイトルマッチの機運は高まるばかりである。
(どら増田)