「タイムトラベル」は、SFファンタジーの世界では頻繁に登場するテーマである。
SF漫画の大人気シリーズ『ドラえもん』では、のび太の勉強机の引き出しからタイムマシンに乗り込み、恐竜のいる太古から科学技術の発達した未来世界まで時空間を旅する事が出来た。
タイムトラベルに憧れた人も多かっただろう。
2000年アメリカのインターネット掲示板に、一人の男が現れた。
彼の名はジョン・タイター。2036年の未来世界からやってきたタイムトラベラーだという。
やがて、彼はタイムトラベルの理論、タイムマシンの仕組み、未来のガジェット等次々と未来世界の情報をネット上で公開していく。そして、「予定の任務を完了した」という書き込みを最後に、未来世界に帰ってしまった。
彼は未来世界で起こるであろう数々の予言を残していた。やがて時がたつに連れ、予言の中に的中しているものがあると話題になっている。何と恐ろしいことに、まもなく核戦争等で世界人口のほとんどが死滅…というものまであるのだ。
しかし、ジョン・タイターが本当に未来からやって来たのかは、未だにミステリーのままである。
では、実際にタイムトラベルは可能なのだろうか?
この世界には、パラレルワールド(並行世界・並行宇宙)が存在すると言われている。
我々は日々、大小様々な選択をして生きている。
コーヒーを飲むか飲まないか、食べるのか寝るのか、就職するのかしないのか、結婚するかしないか…その様々な選択の積み重ねによって人生は作られ、そして選択の可能性の分だけ世界は常に分岐して、しかも全て存在していると言うのである。
少しづつ異なる宇宙が無限に並行して存在し、その中の地球に少しづつ違う自分がいるとすれば…異次元はすぐ隣に存在しているのである。
その理論からすれば、ジョン・タイターは膨大な可能性を持つ未来のパラレルワールドからやってきた未来人なのかもしれない。だから彼の予言も少しずつ矛盾が起きて、実現したりしなかったりという事が生じるのであろう。
ハーバード大学教授・理論物理学者のリサ・ランドール博士はこの異次元世界を理論的に証明した。パラレルワールドの存在が示されたのである。
詳細は彼の著書『ワープする宇宙 5次元時空の謎を解く』にも述べられている。
しかし、リサ・ランドール博士はタイムトラベルの可能性について、現時点では別次元に行くことは難しい事だと言っている。なぜなら、我々はこの3次元の世界から離れることができないからだ。
無限の可能性に満ちた未来、いくつもの真実が存在する過去。
過去も未来も一定ではなく常に変化していくものとすれば、タイムトラベルというものはそう簡単にはできないものなのかもしれない。
だが、異次元の謎の解明はもうそこまで来ている。タイムトラベルに関する新たな大発見がまもなく起こるかもしれない。
2012年、アセンション(次元上昇)に向けて、それぞれの次元レベルに分岐がどんどん始まっているともいわれる。
もしパラレルワールドが存在するとすれば、愛と平和に満たされた世界に行く人もいれば、戦乱と貧困の世界に行く人もいるかもしれない。
どのような未来になるかは、結局、選択する個人の意思なのかもしれない。
(呪淋陀(じゅりんだ) 山口敏太郎事務所)