かつて野球界では、江夏豊が1993年に覚せい剤取締法違反で逮捕された際に江本孟紀が法廷で情状陳述を行った。江夏が阪神から南海へトレードされる際に、阪神へ移籍させられたのが江本であった。そのため両者の関係は決して、良好ではなかった時期もあったようだが、江本は江夏の服役中も、たびたび刑務所に面会に訪れ、手を差し伸べた。
そんな江夏と江本の例もあるため、清原の裁判でも、果たして野球関係者からの出廷があるのか。しかし、スポーツ紙記者は、「現状で名乗りをあげる人物はいないのではないか」と首を振る。まず、清原容疑者が選手時代に世話になった監督が候補にすぐ挙がるだろう。選手時代の監督は、西武時代の森祇晶、巨人時代の長嶋茂雄、堀内恒夫、そして今は亡きオリックス時代の仰木彬だ。
「仰木さんは亡くなっており、森さんや長嶋さんは、元教え子のために骨を折るタイプではない。堀内氏は現在、参議院議員であるため社会的地位もあるが、清原容疑者とは犬猿の仲。清原容疑者が出演したあるイベントでは、記者が求めてもいないのに、堀内氏の悪口を延々と話していた。よって、元監督の出廷は考えられない」(スポーツ紙記者)
また、それ以外でも、球界OBで清原容疑者と仲がよかった人物はいるが、彼らも決して前向きになれない理由がある。
「今回の件で、清原容疑者が球界から追放状態になることは間違いない。球界OBの中には、監督などで現場復帰を願うものも多く、そんな彼らからすれば、清原容疑者と過去に仲が良かった時期があるという事実だけでマイナスになる」(スポーツ紙記者)
そんな中、球界OBの中では、意外すぎる人物の出廷があるのではとスポーツ紙記者は語る。
「桑田真澄氏です。本来の二人の仲がどうなのかは別として、高校野球からの二人のイメージが強いファンから見れば、彼ら二人は死ぬまで“KKコンビ”として記憶に残る。いわば、お互いが望まずとも“コンビ”という印象は一生抜けない。桑田氏からすれば、なにがなんでも、薬物から更生してもらわないと、自身のブランドイメージも下げられる。そこで桑田氏が助けるのではないかということです」
果たして、清原容疑者に手を差し伸べる球界OBはあらわれるのか…。