1960〜70年代にかけて、イギリスのウォーミンスターという町ではUFOの目撃情報が相次いで報告され、UFO多発地帯として世界的な注目を集める事になった。
そんなUFO目撃証言が出始めた1964年12月25日。ちょうどクリスマスの朝に、町全体に奇妙な音が鳴り響いたのである。
それは空気を強く振動させるような、何かが落下してくるような轟音であったという。早朝から急に聞こえ始め、中にはこの音で目を覚ました人もいた程であったという。また、何かが空から町へ落ちてきたのかと動転し、家から外に出てきた人々も多くいたという。しかし、空には何も見えず、それどころか音を立てるような物体は何も確認できなかった。青空の下、町にだけ謎の不快な轟音が響き渡っていたのである。この音は当時多くの人が目撃しており、中には近隣の山林にて訓練で野営を行っていた英国軍30人も含まれていた。
人々はこの現象を「ソニックアタック(音波による攻撃)」と称したが、結局轟音の発生源は不明なままであった。
この怪音はこの日だけでは終わらず、年末まで何度か報告された。
そして、年開けて1965年から、ウォーミンスター付近ではUFOの目撃証言が更に増えていく事になるのである。
果たして、この怪音の正体は何だったのか。翌年からUFOの目撃証言が増えていったと言う事は、やはりUFOが発していた信号か何かだったのだろうか。現在でも、ウォーミンスターの怪音の正体はわかっていない。
文:和田大輔 取材:山口敏太郎事務所