性別・世代別で参加しているのが最も多かったのは20代の男性で51.1%。また、「参加したくないが、参加している」が31.1%と、こちらも最も多かった。一方、「参加している」40代の女性は28.7%と全体では最も少なかったにもかかわらず、「参加したくないが、参加している」人は29.3%と多かった。忘年会は若い世代であればあるほど嫌々参加しているイメージが世間では強いが、40代の女性でも、気が進まないまま参加している人も多いことが分かる。職場の忘年会に関して、働いている人たちに意見を聞いた。
「忘年会も仕事のうちですし、若手のうちから不参加というのは立場上難しい。無理にでも参加しています。楽しいというわけではないですね」(20代・男性・営業)
「参加しません。お酒が飲めないからということもありますが、あくまでも仕事上の付き合いの人間と忘年会をする意味が分からないので。忘年会という名の仕事には参加したくないですよ」(30代・男性・福祉)
「忘年会に参加したくても、子どもがいますし、夫がいい顔をしないから毎年行けません。本当は行きたいですね」(30代・女性・事務)
これらの意見を反映するかのように、「会社の忘年会に参加する理由」を問う質問に対し、全体で一番多かった回答は「忘年会も仕事の一部だと思うから」の46.5%だった。「会社の忘年会に参加しない理由」は、「面倒だから」が全体で37.0%でトップ。ところが、30代女性に限ると、「育児や介護で、家を留守にするのが難しいから」が54.1%で最多となっている。男性は参加したくなくても参加しなければならず、女性は参加したくても参加しづらい傾向にもあるのかもしれない。
忘年会は、その年の苦労を忘れるために行われる宴会。会社で開催するのであれば、参加したい人間同士で、楽しくワイワイと…というのが理想的だが、そんなに甘くはなさそうだ。ただ、全体の6割が職場の忘年会に参加しているということは、まだまだ忘年会は根強い人気の行事の一つと言えるのかもしれない。
文/浅利 水奈