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AKB48総選挙71位でファンに感謝の土下座を披露した田名部生来は、“アイドル界のあぶさん”だった!!

 「呼ばれたら土下座したいなと思っていたので、やらせて下さい。ありがとうございました!」

 第6回AKB48総選挙で第71位となった田名部生来は、壇上でファンに感謝の気持ちをこう伝えた。これまですべての総選挙に参加するも圏外。6回目にして、今回がはじめてのランクインとなった田名部に、ファンだけでなく、多くのメンバーも感動し、一部スポーツ紙では、“総選挙のウラMVP”と称された。そんな、田名部は、今回はじめて総選挙で自分の名前が呼ばれた時、何を感じたのか、そしてこれまでどんなことを思いながらAKB48の活動を続けてきたのか…。彼女が大好きだというお酒を持って本人を直撃、話を聞いた。

 田名部生来は今回、71位にランクインしたことで、まず“71”の剃り込みを入れた。そしてネイルにも“71”の文字を入れている。田名部にとって“71”は大事な数字になった。総選挙の開票イベントの翌日に開催された大島優子の卒業イベントでは、大島から、「おめでとう!」と声を掛けられた。そして、MCでも高橋みなみなどが総選挙の話題として田名部のランクインに触れ、「それを聞いたオヤジ(田名部の父)が泣きました」とのこと。ただ、「これまで総選挙は苦手だった」とも語っている。

 「好きって子はあんまりいないと思うんですよ。票数や順位が決められるわけですから…。5回圏外だった身としては、心に結構、きますね(笑)。ただ、そんな中でランクインできたということは自分の自信につながるんだなと痛感しています」

 総選挙では毎回、最初に呼ばれる順位にすべてを賭けていたという。そこで、自分の名前が呼ばれないと、「ああ、あの子が呼ばれたのか。じゃあ自分なんて到底、及ばないな…」と卑屈になっていた。

 「昨年の総選挙の時に最後に花火が打ちあがったんですけど、花火のゴミみたいなものが座っている席に降ってきたんですよ。それを浴びながら、“なんだろう、これ。私、大丈夫かなあ”って(笑)。あと、何よりずっと応援してくれるいるファンのみなさんも同じような気持ちになってしまっているのではと…」

 滋賀県出身の田名部は、“私は他の人とは違うはず!”という根拠のない自信を抱き、芸能界を志望。そして第3期生としてAKB48へ加入した。ただ、レッスンがはじまった3日目で、「もう無理だ。滋賀に帰りたい…」と後ろ向きになる。ただ、ここであきらめるのも悔しいという思いから最後までやり遂げようと決意する。現在、AKB48に残る3期生は今回の総選挙で第1位となった渡辺麻友、第3位となった柏木由紀しかいない。(多田愛佳はHKT48、仲川遥香はJKT48へそれぞれ移籍)。これまでも渡辺と柏木は総選挙でも常に上位であり、メディアで多く取り上げられ、活躍している。

 「やっぱり、あの二人は最初からアイドルとしてのオーラはありましたよ。でも入った時はスタートは同じだったんで、まゆゆ(渡辺麻友)やゆきりん(柏木由紀)が活躍するようになった時は、すっごく悔しくて、ライバル意識ありました。ただ、徐々に彼女たちの魅力にも気づくようになりました。それからは仲間意識も芽生え、公演でもサポート役に徹しようと考えるようになりました。劇場の柱に隠れてしまうような端でも、見てくれている人は見てくれると思うので」

 そんな中、田名部はAKB48の活動以外でも独自の路線で活躍の場を掴んできた。アニメや漫画、ゲーム、コスプレ、特撮に興味がある彼女は、『別冊たなぶ島 田名部生来のオタクカルチャー大全』(宝島社)を出版。最近ではさらに大相撲にも興味の範囲を伸ばしている。そんな彼女は、ファンから、「総選挙とか興味あるの?」と声を掛けられることも少なくなかった。

 「自分の興味のある分野がお仕事につながって、うれしんですけど、一応、本業はAKB48なので(笑)、そこは忘れずいるつもりです。AKBで大きなイベントがあれば結果を出したいなと思っていました」

 さらに、最近、話題になるのが彼女がブログなどにアップすりる“お酒”のエピソードだ。酒が好きと公言するアイドルは、日本のアイドルの歴史の中でも田名部がはじめてといっていいだろう。

 「日本酒とビールが好きなんです。お仕事から帰ってお風呂に入って、冷蔵庫の前でまずビールを一本。あとはペットのヤドカリを見ながらお父さんと晩酌します。飲みながらお父さんの仕事のグチとかを聞きますね。ファンの方にも“飲み会を開催してくれない?”とか“うちの飲み会に来てよ”とか誘われます。こんなアイドルは私だけだと思いますよ(笑)」

 そんなファンの声に応える形で、自身の71位記念イベント「田名部生来大感謝祭〜感動!カンゲキ!!乾杯!!!〜」を6月23日、渋谷club asiaで開催。「71位で大感謝祭です(笑)でも、応援してくださっている皆さんと、最高の乾杯をしたいんです」とアイドル界では画期的ともいえるイベントになることは間違いないだろう。このように“完全独自路線”の田名部だが、今回の総選挙でランクインしたことで、さらに活躍の場を広げたいと意欲を満々。「来年の総選挙へ向けての1年ではなく、今回、ファンのみなさんに総選挙でランクインさせて頂いたことへのお礼の1年にしたい」と意気込む。そして、今回、ランクインしたことで、彼女には新しい目標も生まれた。

 「ランクインしなかった後輩たちの中には、“たなみんさんが頑張ったんで、私も頑張ります!”と言ってくれる子もいて。私はAKBの中では干されメンバーの方なので(笑)、同じような立場の後輩たちの勇気になれればなって思っています」

 漫画家の水島新司を敬愛するという田名部生来。水島漫画の代表作「あぶさん」の主人公は酒豪の強打者・景浦安武である。お酒を好む田名部が“アイドル界のあぶさん”という唯一無二の存在であることは間違いないだろう。そんな彼女の今後の快進撃に期待したい。

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