また、レギュラー番組の司会を務めることとなったヒロミは、「とても厳しい枠なので、一回一回特番のつもりで頑張ります」と、激戦枠へ挑む決意を表明。そんなヒロミは、今やバラエティー番組では引っ張りだこ。テレビで見ない日はないと言っても過言ではない。
ヒロミは、先輩芸人や大物タレントにも容赦ない言動で強烈なツッコミを行うスタイルで注目を集め、尊大かつ上下関係や礼儀を一切考慮せずに接する芸風が特徴とも言える。
そんなヒロミから過去に強烈なダメ出しを食らい、以後共演をNGとしているのが、さまぁ〜ずの三村マサカズだ。2015年3月に放送されたバラエティー番組『ロンドンハーツ』(テレビ朝日系)で、これまでの確執の経緯を明かしていた。
番組内での三村の話によると、20年以上も昔、ヒロミとお笑いコンビ・キャイ〜ンとバカルディ(現:さまぁ〜ず)で名古屋の番組をやっていた際、「(ヒロミの)ツッコミがきつい」と、三村は不満を抱えていたという。その後、別番組でヒロミとエジプトでのロケへ。現地でウサギの肉を食べた三村に対して「リアクションが面白くないよ」とヒロミが指摘。さらに、「(ダチョウ倶楽部・上島竜兵)竜ちゃんと出川(出川哲朗)にオファーしたのに何でお前来たの?」と追い打ちをかけ、ひどく傷ついたという。帰国した三村は、ヒロミからの屈辱的な言葉がよみがえり、様々な思いから号泣したとのこと。そして、遺恨を抱いた三村は「笑いも、暮らしも、幸せ具合も全部あの人を超える」と心に誓い、以降は“共演NG”を決断したという。
しかし、両者はこの時すでに和解をしていたという。2014年3月に放送されたフジテレビ系『笑っていいとも!』最終回でのスピーチで、三村が観覧席にいるヒロミを前に「最近仲直りしたんですけど、嫌いでした」と突如宣言し、スタジオを盛り上げた。とんねるずの木梨憲武が仲裁に入り、和解に至ったという。
その後、両者は『笑っていいとも!』以降の共演がなかったことから、気を利かせた千原ジュニアが三村を引き連れ、ヒロミの元へ。再び対面したヒロミは、「バカルディをすげえかわいがっていた」と本音を覗かせるも、「ただ、俺のところにいる時は飲んじゃあ叩いて。先輩が面白がって後輩がものすごく嫌がってるって、面白いんだけどやられてる方はつらいんだよね」と、ヒロミは自身の非も認めたという。
また、ヒロミはお笑い番組『ボキャブラ天国』(フジテレビ系)の司会を務めていた当時、出演を打診し続け拒否を繰り返していたバカルディに疑問を抱いていたそうだ。すると三村は、“エジプトの闇”を告白。ヒロミは「それが最後の仕事だよな」と回顧し、三村に「申し訳ない」と謝罪したという。
ヒロミは、「自分でも多少先輩ヅラして後輩をどうにかしてやりたいとか、出ていければいいなとか、いろいろ振ったりしてやっていたつもりだけど、生かしたのか殺したのか」と自省し、最後は握手を交わしたそうだ。そしてヒロミは、三村に「いつか、(一緒に)番組やろうな」と声を掛けてその場を後にしたという。
ヒロミの檄によって、芸人魂に火を付けた三村は、冠番組までを持つ売れっ子に成長した。一方、昔の牙を剥いた芸風とは一変、穏やかさが垣間見えるヒロミ。一度は芸能界から姿を消したが、妻・松本伊代の影響がきっかけとなり再び復帰し、再ブレイクの波に乗った。実業家としても成功を収め、この上ないようだが、くれぐれも“失言”だけには注意して頂きたいものである。