search
とじる
トップ > スポーツ > オリックス岸田護、三球三振で有終の美!「オリックスは強くなる」

オリックス岸田護、三球三振で有終の美!「オリックスは強くなる」

pic pic

岸田護

 今季限りでの引退を表明していたオリックスひと筋14年のピッチャー岸田護が、29日の福岡ソフトバンク戦(京セラドーム大阪)で、ラスト登板と引退セレモニーを行った。

 今シーズンは入団してから初めて、最終選手まで一軍での登板がなかった岸田だが、この日一軍登録され、5-1と4点リードの場面で9回の頭に通算433試合目となるマウンドへ。この日のマウンド上には「18」の文字が。守備につく野手全員がマウンドで岸田を出迎え、ベンチやベンチ横の通路には、育成選手を含むファームの選手も岸田のラスト登板を見届けるべく集まっていた。その中には、岸田が3年前の9月29日に引退登板を見届けた盟友の小松聖二軍投手コーチの姿も。小松コーチは今シーズン、ファームで調整を続けていた岸田を支え続けていたという。

 オリックスファンだけではなく、ソフトバンクファンからも大歓声で迎えられた岸田と対するのはソフトバンクの高田知季。岸田は「魂のストレート」で高田を三球三振で有終の美を飾ると、ディクソンに交代。目を赤くしながら大きな拍手に包まれて最後のマウンドを降りた。通算730個目の三振だった。

 試合は5-1でオリックスが勝利。試合後、岸田の引退セレモニーが行われ、かつてのチームメイトである伊藤光(横浜DeNA)、西勇輝(阪神)、糸井嘉男(阪神)、坂口智隆(東京ヤクルト)、金子弌大(北海道日本ハム)、そして、勝利の方程式と最強のブルペン陣をともに構築した馬原孝浩氏(引退)、平野佳寿(アリゾナ・ダイヤモンドバックス)から、映像で労いのメッセージが届く。この映像を、時には笑みを浮かべながら見終わった岸田はマウンド前へ。

 マイクスタンドの前に立ち、「まだ泣いてないですよ」と笑わせると、まず、オリックス、ソフトバンクの球団関係者、ファン、スポンサーに、セレモニーの場を設けてくれたことに対してお礼の言葉を述べた。続けて、チームメイトや監督、コーチ、裏方のスタッフ、コンディショニングコーチ、トレーナー、野球生活に関わったすべての人たちと家族に対して、「本当にお世話になりました」と感謝の気持ちを伝え終えると、「オリックスは強くなります!長い長いトンネルを抜けようとしています。成長し続ける若手がチームを盛り上げ、実力十分な中堅がチームをまとめ上げ、残るベテランが背中でチームを引っ張っていってくれると思います。絶対強くなります。これからのオリックスは面白いです。その先、頂点へ導いてくれるのは、いつも熱い声援を送ってくれるファンの皆さんです。ファンの皆さんがチームを優勝させます。選手は応えます。これからも末永くオリックスをよろしくお願いします。14年間、本当にお世話になりました。ありがとうございました」と感動のラストメッセージ。

 家族と、選手を代表して比嘉幹貴、T-岡田から花束を贈呈されると、涙を堪えきれない様子。岡田は履正社の後輩でこの日、岸田とともに一軍登録されている。その後、全員で記念撮影すると、選手がマウンド上に集まり、岸田を胴上げし8回宙に舞った。VIPルームには金子、西、伊藤、近藤一樹(東京ヤクルト)ら元チームメイトが駆け付けており、かつての仲間に手を振ると、場内を一周。ベンチで見守っていた選手たちも涙を堪えきれない選手が多数いた。

 「今後は未定だが、少しでも恩返しをしたい。力になれれば」

 オリックスは功労者である岸田にポストを用意する意向を示しており、岸田は今後も「強いオリックス」をチーム、ファンとともに作っていくことになるはずだ。第二の人生にも大いに期待したい。

(どら増田)

関連記事


スポーツ→

 

特集

関連ニュース

ピックアップ

新着ニュース→

もっと見る→

スポーツ→

もっと見る→

注目タグ