「今年のニュージャパンカップのカギはライノをどう料理するかや」
野人の目は春の称号獲りを見据えていた。NJC17日の鳥取大会で“ジ・ウォーマシン”ライノとの初戦に挑む中西。1回戦からラフファイトとパワー殺法を駆使する巨体のライノとの対戦に、苦戦が予想されるが「問題ないやろ」と、どこか涼しい顔だ。
ライノといえば強烈なスピアー「ゴア」を十八番としており、昨年11月の新日プロ東京・両国国技館大会でも矢野通をゴアで仕留めている。それだけに、中西も「ライノ選手はパワーだけじゃなくいろんな事ができるようだが、まあ試合ではあのゴアっちゅうスピアーをどうするかやな」と、警戒心を抱いている。
中西もゴアに勝るとも劣らないスピアーを得意とするだけに、その怖さは十二分に認識している。だが、すでに野人はこのスピアー対決に勝機を見出しているようで「ライノ選手との初戦までに、あの技を重点的に、完璧に完成させとけば問題はないやろ」と言ってはばからない。
野人の自信は一体何なのか。実は中西はライノ戦をどう乗り越えるかの対策に入っているようで「ちょっとレスリングのある技を集中的に練習しようかと思うねん」と切り出し「ゴアで来たらグッと頭をつかんでスピアー返しにいくか、こっちもあえて頭から突っ込んでやるかや」とニヤリ。どうやらスピアー返しはおろか、自爆覚悟の人間魚雷発射も辞さない構えだ。
ライノとのスピアー対決に自信をのぞかせた中西。果たして野人は無事初戦を乗り切り、春のG1初制覇の第一関門を突破することができるのだろうか。