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低迷続くTBS日曜劇場 西島秀俊&香川照之コンビの「流星ワゴン」で現状打破できるか?

 TBSにとって、看板ドラマ枠といえる日曜劇場(日曜日午後9時〜)の低迷が続いている。

 「半沢直樹」と同じ池井戸潤原作で4月期に放送された「ルーズヴェルト・ゲーム」(唐沢寿明主演)こそ、全話平均視聴率14.5%(数字は以下、すべて関東地区)と良かったが、7月期の「おやじの背中」は全話平均9.4%と1ケタ台に終わった。

 「おやじの背中」は10人の脚本家と10組の役者が異なるストーリーで親子の姿を演じるオムニバスドラマで、毎回出演者が変わるため、やむを得ない面もあった。

 ところが、10月期の「ごめんね青春!」(錦戸亮主演)も低調。同ドラマは、NHK連続テレビ小説「あまちゃん」を大ヒットに導いた宮藤官九郎の脚本とあって、大いに期待が懸かったが、ふたを開けてみると、第7話までの平均視聴率は7.8%と不振だ。視聴率10%を超えたのは、初回の10.1%のみというていたらくで、全話平均で2ケタ台の視聴率にのせるのは絶望的。そうなると、2クール連続の1ケタ台となる。

 この状況下、来年1月期では、なんとしも視聴率を上げなければ、看板に傷が付きかねない。同クールでは、西島秀俊と香川照之がW主演となる「流星ワゴン」がオンエアされる。同ドラマの原作は直木賞作家・重松清の同名ベストセラー小説。

 スタッフは脚本・八津弘幸氏、演出・福沢克雄氏、プロデューサー・伊與田英徳氏で、「半沢直樹」と同じ制作陣だ。

 ドラマは主人公の永田一雄(西島)が会社をリストラされ、妻の美代子(井川遥)からは離婚を切り出され、家には家庭内暴力が止まらない息子・広樹(横山幸汰)の家庭内暴力に悩んでいた。さらに、末期がんの父親・忠雄(香川)との確執があり、家庭は破たん状態。

 そんななか、一雄が駅前のベンチに座っていると、突如ワインカラーのワゴンカーが現れる。運転手は亡くなったはずの橋本義明(吉岡秀隆)で、その息子・健太(高木星来)も乗っており、行き先は、一雄の人生にとって大切な分岐点。後悔の人生をやり直すためのドライブには、自分と同じ年の父が現れ、行動をともにする…という展開。さまざまな家族関係を軸に描く、人生の再生と、家族愛の物語。

 これまで、西島と香川はTBSとWOWOWが共同制作したスペシャルドラマ「ダブルフェイス」、連続ドラマ「MOZU」シリーズで共演。

 両ドラマのTBSでの視聴率は、「ダブルフェイス〜潜入捜査編」(12年10月15日)が13.4%、「ダブルフェイス〜偽装警察編」(13年1月5日)が11.4%。「MOZU Season1〜百舌の叫ぶ夜〜」(14年4月期)が全話平均(10話)11.0%、「MOZU Season2〜幻の翼」(14年10月〜11月13日)が全話平均(全5話)6.4%だった。

 TBSとしては、「半沢直樹」レベルは無理としても、「ルーズヴェルト・ゲーム」くらいの数字は獲りたいところ。西島と香川の強力コンビで、悪い流れを断ち切れるか注目が集まる。
(坂本太郎)

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